JAZZ徒然
リズムに打擲される
2003.10

MICHEL CAMILO / TRIANGLO

MICHEL CAMILO:p
ANTHONY JACKSON:b
HORACIO HERNANDEZ:ds
AUG 1-6 2001
TELAC
1.PIECE OF CAKE
2.LA COMPARSA
3.Mr.C.I.
4.AFTERTHOUGHT
5.ANTHONY'S BLUES
6.CON ALMA
7.LAS DOS LORETTAS
8.JUST LIKE YOU
9.DESCARGA FOR TITO
10.DOCTOM-BUSTION

 

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I

 

 ブルーノートから定期的にメールが来るのだが、今回のにChucho ValdesNew ConceptionsにLA COMPALSAが入っていて、その曲の入っているものを探したら、こんなのが出てきた。ミシェル・カミロのTRIANGLO。思いがけず気に入ってしまった。
 まず冒頭のPIECE OF CAKEである。もうここ数日このイントロを聴くとワクワクしてくる。何度聴き返したか。パーカッションの効いたラテンのリズムに乗って、カミロが奏でる調べに何か妖しさの漂う「愉楽の園」というイメージを抱きつつ、歯切れよく刻まれるヘルナンデスのドラムに打擲されているという感じに病みつきになってしまった。
 探し求めたLA COMPALSAも情熱的なメロディを噛みしめることも可だが、なんと言ってもやはり、リズムのもたらす心地よさなのだ。これは一貫してこのアルバムの特徴に思えるが、打楽器的に躍動するカミロのピアノのリズムとドラムのリズムとがシンクロしてつくられる複雑さ。Mr.C.IやANTHONY'S BLUES、LAS DOS LORETTAS等においては特に顕著だ。
 CON ALMAは良く聴く曲だが、これも変則的なリズムが駆使されていっぷう変わって聴こえる。
 叙情的な側面をみせるAFTERTHOUGHTやJUST LIKE YOUは静謐感やリリシズムに満たされている。
 しかし、これは変幻自在なリズムの坩堝に酔うというのが本命だろう。

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