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JAMAL.
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David Murray
For Aunt Louise

David Murray(ts,bs)
John Hocks(p)
Fred Hopkins(b)
Idris Muhammad(ds)
DIW
Recorded Sep.14-17,1993
1.Fantasy Rainbow
2.Hick's Time
3.Asiatic Raes
4.Fishin' and Missin' you-For Aunt Louise
5.Boogie Real Slow
6.Autumn of the Patriarch-for Fred Hackett
7.Concion De Amor en Espanol
こういうジャケトをみると書きたくなる。やっぱりJimmy Katzの写真だった。
Andy LovanoのTenor Timeもそうだった。ジャケットで、もう勝ってる。
中身など良いに決まっている。絶対とは言わないけれど、殆ど間違いなし。
たとえハズレでも損した気にはならない。
中身はゴリゴリのテナーの8ビートから始まっている。
どこかエスニックさも覗かせてかると思えば、アバンギャルドと言って良いほど、アグレッシブになったりもする。
フリーキー・トーンが炸裂する。うねるところもある。テナーが雄叫びをあげる。
テナーの色んな音色が色彩的にまみれてしまう感じ。Fantasy Rainbowとは良くぞつけてくれたもんだ。
そんな中身を予兆しながらもある意味隠してるこの渋いジャケットにまた惚れ直す。
SJ誌でゴールド・ディスクになってたんだ。僕は90年代ジャズをそっくり空白にしてたから知るわけがない。
僕には彼のテナーがGeorge Adamsに聞える。荒削りなIdris Muhammadのドラムの音がいい味を出している。
ストレード・アヘッドなAHicksのピアノが見せ場だろうか。いやいややっぱりMurrayの炸裂するテナーが本命だ。
ハチャメチャ感が凄い。脳みそかき乱される感じだ。
馴染みのあるテーマのB。
テナーの豪放さとどこか哀感のあるフレーズが耳に残る。
テナーが抜けた後のトリオの優雅さとタイトなところを合わせ持って結構イケル。
バラードのC。バスクラで優美に吹くMurray。何か愛らしさを持ったテーマだ。
バスクラを駆使して吹き方を変えるテクニックが印象的。
ブギ・ウギのD。陽気で躍動的。うねることうねること。フリーキー・トーンを存分に吹く。
熱い演奏だ。熱帯ジャズだな。Hicks率いるトリオがこれまた熱い。
エスニックさを感じさせるE。夜の妖しさを表現するテーマ。Hicksのピアノがイイ。
妖しいMurrayのテナーがルーズな雰囲気を出している。
フリーキー・トーンはMurrayの基本イディオムだなって感じ。
でも普通に吹くところとのバランスをちゃんと取っている。
哀感のあるバラードのF。物語性を感じるテーマ。
これもフリーさと歌心のバランスをとったMurrayのテナーが特徴的。
縦横無尽なテナー・マンと言えるだろう。パーカッシブな終盤が良い。
Muhammmadのドラムを堪能する。