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ジャズ雑感-テナーもの

 
今ECCE HOMO JAZZでテナーものでバトル対談をしようとしてるのだけど、後日コメントするつもりのSonny RollinsのThe New Sound of Sonnyを聴きながら、彼のアルバムを聴くと殆ど彼の吹くテナー以外に耳に入ってこないのを不思議に思ったりもするんだ。これにはSonny Clarkも入っているし、彼のソロもあったりはするけど、バックに入っちゃうRollinsが圧倒的で霞んでしまうことになる。で、何とかRoy Haynesのドラムぐらいがタイミングによっては聞えるわけだ。それだけ聴く者を彼のテナーに集中させる吸引力をまざまざと感じてしまう。やっぱりRollinsって凄いなってことだな。これはC.Parkerなんかでもそうだなと思うんだ。こういう吸引力あるテナー・マンというは、今いるのかということになると些か疑問でもあるな。Dexter Gordonにしてしかりで、50年代〜60年代のテナー・マンにしかそういうものを感じられないというのは言い過ぎだろうか。ある意味アドリブ・ソロなんかがわかりやすくすーっと耳に入ってくるということなのかもとも思う。意味のないフレーズがないっということだな。これは逆にモードに入ってからフレーズがわかりずらくなったし、無意味とも言える音列が横行することになったからだとも言えなくない気がする。
 そうなると、ストレート・アヘッドをめざすテナー・マンのものだけがこの吸引力を持ちうるのだと言えば、僕はEric Alexanderなんて一時期いつも同じ感じだなって飽きがきた時期もあったけれど、彼なんかはまさに吸引力の点ではかなりいい線いっていると思う。じゃあRollinsに互角に立ち会うことが出来るかと言えば、まだまだだぞって思う。それ程Rollinsはカリスマ性も持ち合わせているわけだ。
 でも、こうやって字面を読んでると読んだ人は、ああそうなのかって信じてしまう危険もあるから、自分の耳で確かめてねって思うな。反論があれば、どうぞECCE HOMO JAZZへって宣伝しちゃった。今はIkkoh氏とだけやってるから、もっと人が入り込んでくると面白くなるなとも思うんだ。でも、言っておくけれど、頼むからケチつけるためだけの悪意では入ってきて欲しくない。建設的な反論なら歓迎だよ。悪意は感染する。まともな議論が不可能になる。そのことだけは、どうかお願いって思うね。

Jazz徒然
スピード感に唖然

Eric Alexander
The Live at the Keynote

Videoarts

March 4,5.1999
Eric Alexander:ts
Harold Mabern:p
Nat Reeves:b
Joe Farnsworth:ds

1.The Bee Hive
2.Maybe September
3.In a still of the night
4.Edward Lee
5.A Nightingale sang in Berkey Square
6.Stan's Shuffle
スゲーは、この盤は。いやこのライブは。最初に吃驚したのはThe Bee HiveでのJoe Farsworthのドラム・ソロ。思わず笑ってしまった。あんまり吃驚すると笑ってしまうのってわかるでしょ?で、後にくるMaybe Septemberのしっとりテナーだ。その後のIn a still of the nightの猛烈スピードのテナーだよ。実際演奏してるのをみればキーを押さえるそんなに指は動いてないと思うけれど、聞えてくる音は音符の大洪水状態だね。一息でどれほど♪だせるのかね。そのテクニックに圧倒されるよ。ライナー・ノートを読んでほーっと思ったのが、エンジニアが日本のVan Gelderと言われる佐藤弘氏なんだ。さすがだね。スピード感が確かに伝わってくる。ちなみにこのライナーを書いたのが寺島のおやっさんだ。で、気になったEdward Leeって何者だってことなんか、これっぽちも書いてない。さすがだね。そんなことにはまるで頓着しないお方だ。こっちは気になって仕様がない。
最初この盤聴いたとき5曲目のバークリー・スクエアのナイチンゲールが気に入ってたんだけれど、やっぱりいいね。Alexanderのバラードはいいよ。堪能。堪能。
最後はやっぱりブルースだ。なんでなのかお決まりだね。いつだったか大西順子がアルバム作ってて、「そうだ、ブルースを忘れてた」て書いてた。このお決まりのブルースを聴かされる度にがっかりくる。ノリがいいのはわかるけど、見せ場だってことはわかるけど、でも・・・だな。ま、いいか。(いっつもこれだ)おっとMaybernのことはこれぽっちも書いてなかった。さすがだね。