Copyright(c)
2001-2003
JAMAL.
All Rights Reserved


 これいいねってジャズなんてとんと聴かない人から言われると、こっちも嬉しくなる。
どれが良いって、やっぱり2曲目のWaltzing Matildaのことだと思うが、これがあの何十年も続いているラジオ番組、はかまみつおの日曜喫茶室でかかったのだそうだ。
誰がリクエストしたのかは知らないけれど、確かに郷愁を誘う良いテーマだと思う。ハリー・ベラフォンテが歌ったなんて知らなかった。
いまやハリウッドの名ジャズクラブBaked Potatoのオーナーとして30年以上もやっているRandi。
リンダ・ロンシュタットなどのアルバムでキーボードを弾いていたそうだ。
この盤、どこを切っても抜群にスウィングする盤で、選曲も良いし僕の愛聴盤になっていくのだろう。
ほら、きりきりしてた気持ちが、Waltzing Matildaを聴くと、いっぺんに軽やかになってくるだろう。
このピアノ・トリオには、抜群のベースを弾くLeroy Vinnegarもいれば、ドラムの大御所Mel Lewisもいる。
何十回聴いても、そのたびに心ウキウキすること間違いなしだね。I love ParisだってThath's allだって聴けば踊りだしたくなる。
いいオヤジが踊ると可笑しいかい?そんなことはないさ。あのモンクだって気分が乗ると、ピアノの前で踊ってたじゃないか。
こういう小難しいことそっちのけで愉しめる盤ってそうそうないよ。
Inteludeみたいなしっとりくるのもあって、トミフラのOverseasみたいのが好きなら、間違いなくこれも好きになれる。
この盤の邦題になってる枯葉は、唸ったな。これはご機嫌だよ。Wynton KellyのFull Viewでの枯葉も良いけど、これはそれに匹敵するね。
VinnegarのベースランニングやらLewisのブラッシュ・ワークも素敵だね。でも、やっぱりRandiが何よりだよ。
こういう誰でも弾く曲をそう小細工してないけれど、ああいいなって思わせるのってあるもんだね。
最後のGypsy in my soulなんてぶっ飛んでる。これって確かにウキウキ気分で歌う曲だったけれど、こんなに飛ばしてやられるとビックリするね。
とにかく、これは頬擦り盤だ。

Don Randi
Where do we go from here?

Verve
1962.1.31.2.1

DON RANDI : p
LEROY VINNEGAR : b
  MEL LEWIS : ds
1. T.J.'S BLUES
2. WALTZING MATILDA
3. I LOVE PARIS
4. THAT'S ALL
5. TAKE SIX
6. INTERLUDE
7. AUTUMN LEAVES
8. GYPSY IN MY SOUL