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スタンダード集の聴き方
Joe Chindamo
The Joy of Standards vol.2
Joe Chindamo:p
Matt Clohesy:b
David Bec:ds
Recorded March 11,12.2002
sawano(Atelier)
1.Tricotism
2.My Favorite things
3.Mr Bpjangles
4.Little Niles
5.Paris in April
6.Zingaro
7.Sleep days
8.April in Paris
9.It was a very of a secret
10.There views of a secret
11.Monk Business
12.Balld of the sad young men
Chindamoのスタンダード集第2弾。久しぶりに先日、第1弾を聴いたけれど、懐かしかった。澤野盤の中では人気盤だった。その余勢を張ってだが、ある意味スタンダード集というのは勇気がいる。いや、これは買い手側として。当たれば良いが、何の特徴もなければいつか聴かずに忘れられる運命にある。しかし、何か自分の今気に入っているものとドッキングしてインプットしておけば、何とかそれはまぬがれるだろう。例えば、気に入っていて、これさえ聴けばイチコロという曲。僕は、Mr
Bojanglesが生涯忘れられないのではと思うのだが、フランク・シナトラ、サミー・ディビスJr.それからあのキャバレーで一躍有名になった彼女。名前が出てこない。ほら、オズの魔法使いの主役になった彼女の娘。もうこれだから、年は取りたくない。いや、とりあえず今は彼女の名前はいいのだ。サミー・ディビスJrがこれを日本公演の時に歌ったのが忘れられない。
それに注目して聴くと、なかなか凝った演奏になっている。テーマ自体がぐっと来る。やはり思い出とセットで聴くとなかなかいいものだ。哀愁があって悲しい物語だったような気がする。字幕の歌詞をじっと目を凝らして読んでいたものだ。でも、忘れたが・・・。で、一旦注意が集中すると、その後も良くきこえるから不思議だ。で、頭に戻ってみると、抜群にスウィングするTricotsmが心地よく聞こえてしまう。こういう工夫をしないとなかなか印象に残ってこないものだ。で、しかも書き残さないと。
飛ばし飛ばして、8曲目タンゴ調でやってみたり色々工夫しているApril in
Parisで再び緊張感が出る。自分でテンションを高めるようにして聴かないと、とにかく冗漫になってしまう。
リリカルタッチな次のIt was a very good yearなんてのも良い。
ピアノ・トリオってのは、ドラムとベースがあってのテンションだと思うが、そのバランスの上に”羊の皮を被った狼”というライナーのコメントが成り立つなと思った。Chindamo一人ではありえない。それが見事に感じさせるのがMonk
Businessだ。四方八方にテンションが飛び散る。
折角の良い演奏を気持ちよく聴くには、こつがいる。決して漫然と頭から最後まで聴かないこと。これだね。そうやって聴くと最後のバラードが、ご苦労様じゃなく聴ける。