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JAMAL.
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*カフェ開店事始-ついに陥落の巻き*
 
 
とうとう、かみさんが僕のカフェ構想に陥落した。一緒にやってくれるのだそうだ。アルバイトの可愛い姉ちゃんも考えなくはなかったが、まあいいか。店に来てくれるのを待とう・・・あん?スケベ心はさておき、そうなると具体的な話になるのだが、まずは、カフェ巡りをやったらと思っている。ジャズ喫茶なんてところじゃない。カフェだよ。カフェ。近年人気を博しているそうだが、最近それらしきところと言えば、札幌とか新潟とかでは何軒か入ったが、いまいちぱっとしたのがない。あの、エスプレッソってのは、非常に損した気分になる。非常に濃いのだが、カップがなにせ小さい。そういうことを言うから、オヤジだとか、田舎ものと言われるのだろうが、僕は腑に落ちない。あの濃さから言ったら、フレンチなんてのは、結構濃い。だけど、カップは普通だ。胃が悪くなるくらい濃くて量もそこそこ。僕ならエスプレッソは出さないな。第一、機械が高い。今は結構安く出回っているようだが、昔は高嶺の花だったらしい。
 いや、今回はそういうことではなかった。かみさんが陥落したということであった。そういえば、最近、僕の聴いているものに、これはいいとかなんとか興味を示しだしてはいた。なんだ、そういうことだったのか。先日書いたDon Randiの”枯葉”のWaltzing Matildaがいいって言ったのは、実はかみさんだった。出所がまたカフェがらみで、はかまみつおの日曜喫茶室だった。なんだ、そうか。まるで僕の言ってることには、無関心みたいな顔していたくせに。まあ、心境の変化を推し量るが、はたして何を思ったのか、深いところまではわからない。
 が、あて推量で言うと、とにかく一緒に何かをしたくなったようだ。パソコンがしたいとかインターネットがやってみたいとか。で、僕はサイトも作ったらって言ったんだ。でも、頑固に固辞した。自分の書いたものが、無作為に人の目に触れることが、嫌だと言う。何を思われているのかを思うと、ぞっとするという。僕は、そこのところの感覚がおかしいと思う。
 だって、自分の書いたものを、100%思ったとおりに受け取ってくれるなんてありえないことだとおもっているからだ。まあ、いいとこ半分以下だと思う。絵画にしろ小説にしろ音楽にしろ、表現されたものが、作者の意図どおりに理解されるなんて思って作っている人なんているのだろうか。評価が分かれるということ自体がそのことを物語っている。
 ああ、また脱線だ。ともかくそういうことで、あらたなスタートとなったというお話。

Jazz徒然
これはポップだ!
Lou Donaldson
Good Gracious

BLUE NOTE 4125

January 24 1963
Lou Donaldson:as
Grant Gren:g
John Patton:b
Ben Dixon:ds

1.Bad John
2.The holy ghost
3.Cherry
4.Caracas
5.Good Gracious
6.Don't worry 'bout me
とってもポップな感じのアルバムだ。ジャズ・オルガンてこんなに心地よいものだとは、驚きでさせある。僕はどうもこのオルガンが嫌だったことがある。どこか誤魔化されたような軽さが印象としてあった。でも、ここのところ、Jimmy Smithなどを再び聴くようになって、ああいいなって思い出した。
 これは4000番代の特徴だと思うが、こういうファンキーさがとても気持ちよいのだ。ポップでファンキー。また、カフェの話で恐縮だが、こういうのがアメリカン・ポップな雰囲気の店で鳴ってら、実に軽やかなフットワークで入ってこれるだろうなって思ったのだ。
 Lou Donaldosnという人は、パーカー派のアルティストだけれど、時代感覚を取り入れてこういうのを作っても、様になるなって思った。
 この盤ではGrant Greenがギターを弾いている。なんていうか泥臭い感じのギターっていうのだろうか。この人、コードなど押さえられないなんてどこかに書いてあったような、なかったような。でも爪弾くギターには、黒人特有のどろっとしたブルース感覚がある。
 2曲目のThe holy ghostはゴスペルな感じのスローな演奏で非常にけだるくも味のあるものでこれも捨てがたい。
 4曲目のCaracasは素敵なナンバーだ。Louのオリジナルだけど、時代感覚の優れた曲だと思う。ジュークボックスから聴こえてきそうなポップな味わい。ひたすらいいなって思う。
 時代は繰り返すっていうけど、こういうのを好んで聴く風潮がでるやもしれないなんて思った。
 テーマのGood Graciousって、スピード感のある演奏だ。みんな前のめりになって突っ走っていく。だんだんテンポアップして行く感じ。おいおい、このままだと疾走してどこかに吹っ飛んじゃうぞ・・・。
 最後がけだるいバラードだ。Louのアルトに身を任せると心地よくなっていく。Pattonのオルガンの味がまた良い。酔いしれる。