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 自分の気持ちが気難しくなっているときは、何を聴いても良くは聴こえない。
ところが、まあまあまあと気持ちをやわらげてくれるものがあるとほっとするものだ。
そういうものが、どのアルバムにも1曲ぐらいはあるもんで、実は今Kenny BarronのThe MomentのSilent rainを聴いている。
この和みのピアノ・ソロを聴きながら、心を落ち着かせて本題と入ろうとしてるのだ。
わがままと思って許されたし。
じゃあ、この盤でそういうのがあるのか。見事に・・・ない。あえて言えば冒頭のFly to Brazilあたりが哀愁があってソフトぎみではあるが。
どれも強いタッチのピアノがガーンと耳に入ってくる。ドイツ人の癖にラテンタッチのものばかりやる変な人でもある。
どれ、もう少し気合が入ってからにするか。
考えてみれば、この盤などは澤野から出た初期のものであって、澤野が隠れた名盤を良い音で復刻するという真髄を現したものである。
僕は澤野盤に手を付け出したのが、幾分遅れていたのだ。それで途中から集めだしたから、こういうのは抜けてしまったというわけ。
で、つい最近視聴機であれこれ聴いた中で、これの良さに気づいたのだ。
僕のそのときの指標はなにはさておきシンバルにあった。シンバルがカチンカチンとなるか・・・これだ。
鳴ったのだ。2曲目で。Con Alma。D.Gilliespieの名曲だ。それで買いとなったわけ。
後は冒頭曲が哀愁があるなどと小耳に挟んだから、どれどれってな具合。
しかし、である。さっきも言ったように、今少々気難しくなっている。そういうときに、こういうガッツなものが良いのか。
あまり良くない・・・というのが正直なところ。
4曲目Bara-Bosaで休めてくれた。ラテンのソフトタッチの哀愁ある演奏。一年前ぐらいの僕なら、こういうのにころっといってしまったが、今もそれと似た状況・・・ではある・・・か?
少々甘すぎの感あり。って今日はほんとに気難しくなっているから、点数も厳しい・・・ぞ。
5曲目以降は気の休まるなんてところは、これっぽちも・・・ない。
ぐいぐい押し切るピアノトリオの強引な演奏。どうだ、この野郎。参ったか・・・みたいな。
ここらあたりは、いかにもドイツ人ぽい強面のフランケンシュタインみたいな演奏だ。ん?なんじゃそれ。
ナチスの将校が撃ち放つマシンガンのような、容赦なさ・・・か?
6、7あたりのスタンダードの処理が、なんとも素晴らしく・・・ごつい。
そろそろ僕もこの強引さに煽られてきだした。熱くなって来たぞ。
よっしゃあ、どこからでもかかって来い。
枯葉みたいなのは、こうやってああやって、そうやるんだ。・・んじゃ?
凄いドラムだね、しかし。
最後もぐいぐい行くのかと思ったら、しっとりと落ち着いた演奏。でも、中盤あたりのベースがギコギコ言うあたりは唸るね。
まだ、ある?Alternate?そんなの知らん。付き合い切れん。
Walter Strerath
Fly to Brazil
Sawano
January 5,12 1975
Walter Strerath:p
Dieter Petereit:b
Peter A Schmidt:ds
1.Fly to Brazil
2.Con Alma
3.Bpssa made in Germany
4.Bara-Bossa
5.On 4 goes it loose blues
6.Softly as in a morning sunrise
7.Autumn Laeves
8.A slow fly
9.Fly to Brazil(alteate)
10.A slow fly(alternate)
11.Bossa made in germany(alternate)
12.Bara-Bossa(alternate)