最近、平安時代の西行に興味を持ち始めた。西行の歌には桜をテーマにしたものが多く、それを詠むと実に素直に花に心を託し、愛でているのが清々しく思う。
僕はガーランドを聴くと、彼の素直さに参ってしまう。しみじみ弾くときも、意気揚々と弾くときにも、彼の心の素直さが心地よく感じられて、ホントに手放したくない気にさせられる。
前回このAT THE PLELUDEのことは書いたのだが、今回やっぱりどうしても書いておきたいのがあったので、くどくなるがまた載せてしまった。今回はDISC
3。
ひとつは、しみじみの方のガーランドで、3曲目のMR.WONDERFUL。このスローな演奏のそこはかとなさは、まさに西行が桜を愛でる感じにも似て、ゆったりとした鍵盤の運びに心底癒される。多言は要しない。是非聴いて欲しい。JIMMY
ROWSERがソロをとっているときのガーランドの心配りにも、優しさが身にしみてくる。
どの曲も素直な弾き方で、ただただ心地よいのだが、未発表だったCHEROKEEが、彼の素直さが躍動する思いがして感動したのだ。実際のところは彼はテーマしか弾いていない。しかも何も崩さすに。で、聴き所は寧ろCHARLES
WRIGHTの長いドラム・ソロなのだが、技巧に長けているとは言い難いのが、いかにも愉しそうに叩いているので、愉快愉快と思った。それをじっと見守っているのであろうガーランドのまなざしが見えてくるようであった。で、余韻を引きずって最後のONE
O'CLOCK JUMPに突入するガーランドの弾きっぷりが、愉しげでもあり、こういう彼の素直さが大好きである。
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RED GARLAND / COMPLETE AT THE
PRELUDE( DISC 3)
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RED
GARLAND:p
JIMMY REWSER:b
CHARLES WRIGHT:ds
1959.10.2
Prestige
1.A FOGGY DAY
2.SATIN DOLL
3.MR.WONDERFUL
4.JUST SQUEEZE ME
5.PRELUDE BLUES
6.CHEROKEE
7.ONE O'CLOCK JUMP
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