脳のダイエット


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 あまりに美しすぎるものや刺激の強いものを身に入れると頭がフォアグラ状態になって、何にも感動することが出来なくなる。そこのところを上手くスルッと抜けて適度に美味いというものがないのかと思っていた矢先。
 何故これが今まで手に入らなかったのか。何のことはない、暫く入手を控えていた某大手CD販売サイトを開けば、またぞろこのトリオのものが揃っているじゃないか。
 ピアノ・トリオ愛好家なら放ってはおけないメロディアスでありながら、ゴリっとした舌触り。躍動とスリル感もそこはかとなくかいま見せる。イチコロである。
 適度な美しさと知性を表に出し過ぎることなく奥に秘め、且つ快活さもほどほど。そんな女性を誰が放って置く?センスの良い男なら、お近づきになりたいと思うのが自然。そういうことである。
 ジャズ・ファンの心情を計算しつくしたのかと穿ちたくなるほど、心得たアルバムである。
 曲の並びがツボを押さえている。適度にメロディアスで、さっきも言ったゴリッとした感じがある1曲目に続いて、ゴリゴリのベースを活かしたリズミックな2曲目である。思わず「うまい」と一声かけたくなる。冗長になる一歩手前で、ゴリっと来る。5曲目に、またゴリっが来る。これは、ベイシストLARS DANIELSSONの功績とばかりとは、言えまい。JANSSONのメロディアスで聴きやすいピアノがあってこそ、このゴリが生きてくる。惜しいのはドラムが大人しいのだ。と言ってもそれじゃあ、また脳みそがフォアグラになってしまって元の木阿弥か?
 
 

LARS JANSSON / WITNESSING

LARS JANSSON:p
LARS DANIELSSON:b
ANDERS KJELLBERG:ds
2002.2.28-3.1
Imogena(Spice of life)
1.Success-Failure
2.Get it
3.Witnessing
4.At Ease
5.Fred
6.Quintet Morning
Inner Flow
8.Just Beging
9.New Blues
10.Resting in the Shadow
11.The Wounded Healer
can Heal
12.Reading Music