ハードボイルド?


Copyright(c)
2001-2003
JAMAL.
All Rights Reserved


 このところ疲れてしまっていたから、昨晩はよく寝た。朝いち、少し元気になったので、何故か大西順子が聴きたくなる。大西順子が甘ったるいものなど聴かせるわけがない。PEGGY'S BLUE SKYLIGHTとORANGE WAS THE COLOR OF HER DRESS<THEN BLUE SILK(長たらしいな)というミンガスの曲を2つやっている。こういうものを選ぶところが彼女らしい。最後のエリントンのTAKE THE A TRAIN同様、口にがい雰囲気があって、目醒めに濃くてにがいコーヒーをすすりながら煙草をくゆらせるといった趣である。
 朝の薄日がさしてきて、ひとりブラックをすすり、こういうジャズを聴くなんて、少しハードボイルド風である。
 かき鳴らすピアノの鍵盤の上をあちこちと躍如する。彼女の本領発揮する冒頭のPIANO QUINTET SUITE。トランペットとアルトが騒がしい程に鳴り響き、騒然とする。彼女がカウントする声がかかる2曲目のミンガスの曲の演奏にして、心穏やかに聴かせるなんて腹がまるでないのか。6曲目の彼女のオリジナルもハードだ。ミンガスやエリントンに互して劣らない彼女ジャズ的感性には一貫してこういうハードさが身に付いているようで、そういうものを求めて聴きたいと思う気持ちというのが、何なのか自分でも良くわからない。マゾ的自虐?そんなわけないよな。
 林栄一のアルトが冴える4曲目などは、そんなハードさが影を潜めて、こういうのもまた良い。ロドニー・ウィテッカーのベースがいつもの事ながら、しなやかに弾ける。
 今日は、どんな日になるのか。少し元気になってきた。

JUNKO ONISHI /PIANO QUINTET SUITE

JUNKO ONISHI:p
MARCUS BELGRAV:tp,vo
EIICHI HAYASHI:as
RODNEY WHITAKER:b
TONY REBESON:ds
1995.7.7-11
1.PIANO QUINTET SUITE
2.PEGGI'S BLUE SKYLIGHT
3.INTERUDE 1
4.NATURALLY
5.INTERUDE 2
6.THE TROPIC OF CAPRICORN
7.TONY
8.ORANGE WAS THE COLOR OF HER DRESS,THEN BLUE SILK
9.TAKE THE A TRAIN