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RONIE MATHEWS/ SO SORRY PLEASE
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RONNIE MATHEWS-p
RAY DRUMMOND-b
ALVIN
QUEEN-ds
Aug 26 1985
NILVA
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SIDE 1
1.SONG FOR LESLIE 2.DAY DREAM 3SO SORRY
PLAESE 4.CREPESCLUE WITH NELLIE
SIDE 2
5.SUMMERTIME 6.I MEAN YOU 7.PRELIDE
TO A KISS 8.SPRING CAN REALY HANG YOU UP THE MOST |
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RONNIE MATHEWS/ DARK BEFORE THE DAWN
DIW
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RONNIE MATHEWS / TRIP TO THE ORIENT
EAST WIND
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今年80歳となった父が、最近富みにぼけだした。もともと気管支系の弱い質だったのだが、酸素が上手く脳に送り込まれないのが原因らしい。母の方はまだ健在で、急にぼけだした長年の連れ合いを情けなく思っている。
企業戦士として働きづめだった父だったが、定年後一度再就職したその後の余生と言えば寝てばかりだった。生来あまり趣味というものを持たない人で、一家を支え、仕事からお役御免となったからには、寝なきゃあ損とばかりに寝ているのじゃないかと僕なんかは思っていた。
もとはと言えば甘えっ子だったから、母にはどこが痛いあそこが痛いと悲痛に訴えることで注意を自分の方に向けたがっていた人だった。それが呆けと共に幼児性が強くなり、母に威張り散らす上に、何度も言われていたことも憶えていないから
「そんなこと聞いてない」と駄々をこねる始末である。
まともに歩けなくなって用を足すのにも不便になり、母の負担が大きくなったので兄の発案で改築することになった。つまりトイレを寝室の近くにして、いずれ全く歩行不可能となるやも知れないから、バリアフリーで車いすで移動出来るように畳の部屋を全てフローリングすることにしたのだ。
さて、改築前に長年塵と積もった邪魔なものを片づけ始めたら、出るは出るは・・・。廃棄場に捨てに行くのに2tトラックをレンターしたのだが、荷台一杯になる位でた。
その変わり、結構”お宝”も出てきて、それらは我が家と兄貴夫婦で山分けした。なにせ明治生まれの祖父母の代からのものだから、骨董と言えば骨董にあたるかも知れない類の物ばかり。
こういうのは僕もかみさんも目がないから、思わぬ戦利品ににんまりすることしきりであった。
思わぬ戦利品と言えば、当の僕の書斎のレコード棚からも出てきた。というよりこのロニー・マシューズという人のことをすっかり忘れていたのだ。
たまたまDIWレーベルのものを集めていた時に、マシューズのDARK BEFORE THE
DAWNを見つけて、そういえばと探し出したのが、TRIP TO THE ORIENTとこのSO
SORRY PLEASEだった。 |
最近、モーダルなものが嫌になっていたけれど、マシューズはモーダルがなければ、マシューズでないと思っていたから最近買ったDIWレーベルのもそれが入っていて変に安心した。
彼のピアノを聴くと日本人が弾いているのかと思うほど、日本人的感性がそこかしこに感じる。TRIP
O HE ORIENTなどはまさにオリエンタルな雰囲気がするICHIBANなんてのが冒頭にあるせいか殊更そう思う。でも演奏自体は全体的にアグレッシブな凄みのきいたものが多い。
さて、このSO SORRY PLEASEの方だが、アグレッシブに快進撃する冒頭から呑まれる。かと思えば、オーソドックスなDAY DREAMとかタイトル曲SO SORRY PLEASEのように軽快にスウィングするバップなど、モーダルなマシューズじゃないものがメイン。発売当初タワーレコードで買った覚えがあるが、これほど良いとは認識していなかったと思う。T.モンクの4曲目などは、モンクの弾き方をそのままと言う感じはご愛嬌。
自分のレコード棚から思わぬ掘り出しものをしたというところだ。
このところ少し買いすぎの感があるアルバム蒐集だが、レコード棚の片隅で忘れられたものが結構ある筈だ。
新しいものばかりに目をちらつかせている割に上物の戦利品にめぐり逢えていなかった。逆に自分の足許を良くみれば思わぬ宝が転がってるのだから、新品ばかりが良いのではないと自戒した。
覚束ないのは父の足許ばかりではなかったようだ。
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