ARNOLD KLOS

ONE TO GET HER

ARNOLD KLOS-p
JOS MACHTEL-b
ERIC INEKE-ds
March 25 2003
澤野工房
1.ONE TO GET HER 2.HOW INSENSTIVE 3.HOW MY HEART SINGS 4.OH MATHIDA 5.THE TWO LONELY PEOPLE 6.PER'S SCOPE 7.B MINOR WALTZ 8.WALKIN' UP9.WINDOWS 10.WE'LL BE TOGETHER AGAIN 11.SOLAR 12.I THOUGHT ABOUT YOU

 

APPRICIATIONS

HEARTSTRINGS

 
 いったい僕の一日はいつ始まるのだろうと思うことがある。
  逆に一日の終わりとなると、こっちの方は割と決まっていて、夕食が済んだ後の大方8時頃にはベッドに横るともうウトウトし始めて、はたと気がつくと0時ちょっと前だったりする。
 一旦寝たとしても、深夜の2時かそこらには殆ど必ず目が覚めて、煙草を一本吸い出すと、直ぐには寝るという気にはなれなくて、ゴソゴソと何やら始めてしまう。で、そんなことを2時間程した後、また寝直すと言う具合だから、寝ては醒め 醒めては居眠る うつつかな・・・という浅い睡眠を繰り返すわけである。
 そんな具合であるから、日中矢も楯も堪らず眠いということが良くあって、仕事をしながら欠伸をしたり目をぎゅっと瞑ってはパッとひらくという自己覚醒努力?をしていることが度々で、傍目にはいつも寝ぼけ眼の昼行灯に映っていることだろう。とてもやる気を感じさせる男には見えないわけだ。

 しかし、まあ朝5時頃を一日の始まりとしてまずはお決まりで珈琲と氷を入れた水を書斎に持ってきて、パソコンの電源を入れる。暫く自分のサイトのトップを睨んで、煙草に火を付ける。フーと一息吐いて紫煙を被ると矢庭に覚醒してさて、今日の1枚を選んで来る。
 やっぱり、朝一はピアノ・トリオだろう。しかも新鮮な奴を・・・A.クロスのONE TO GET HER。
 朝にしては少し重いタッチの出だしだが、快調にシンバルが鳴るなかクロスの哀感のあるソロが走る。こういう走り具合は、気が入って来る。気持ちのエンジン音が高鳴ってくる感じである。また、一本・・・。ふー。
 
 このアルバム、B.エヴァンスを脱してとコメントがついているが、はてそうだろうか。クロスが澤野盤で登場したAPPRECIATIONSを聴き直して、更にはて?と思う。

 澤野盤で始めてこれを聴いた時の鮮烈は、いまだに微かに記憶に残っている。確かにその時、なんとエヴァンスが彼の後ろに立っている・・・なんてね。でも、今度聞きかえして元もとクロスにはエヴァンス・タッチな要素以外のクロスの姿があったということが、よくわかる。ナイーブなエヴァンス風ではない乾いたバップの趣があったのだ。
更には4曲目LOVE FOR SALEで聴かせるような目の覚めるようなグルービーさもある。

 となれば、僕らは彼のなかに殊更エヴァンスの幻影をクローズ・アップしてしまっていたにすぎないんじゃなかったのだろうか・・・とね。

 続く2作目のHEARTSTRINGS。彼のロマンチストな部分が色濃く感じられる。年老いて恋をした?誰に?言うまでもなく、彼が恋い慕うのは亡きB.エヴァンスの影であると思う程に彼の指の運びはエヴァンスを一層強く感じさせるものだったから、更に幻影を僕らは見てしまったらしい。
 さて、この新譜にしてどこが脱していると言えるのか?という反駁が当然出てくるだろう。そんなことはどうでも良いのだ・・・といつもの僕の調子は直ぐ言いたくなる。アバウトに流す僕流。どう詮議してもそれで天地がひっくり返るわけでもなし。(それより、今年の猛暑は大地震の前兆だという方が怖かったりする)


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