僕が高校から大学入学のころに良く通った札幌のジャズ喫茶には、当時東映映画館の地下、洋画のピンク映画専門の階と同じところにあった「ジャマイカ」や、市内中心部の「アクト」「BOSSA」やたまに「B♭」へも侵入していた。
　とある本によると、ジャマイカのマスター樋口氏は、元極道だったとか。そういや、あの当時の奥さんは、「極道の妻」という雰囲気がなきにしもあらずと（失礼！）今だから言えるが、とにかく「私語厳禁」のお堅いジャズ喫茶であったから、純情な高校生の僕には何もかもが摩訶不思議、奇怪千万、おどろおどろしいという雰囲気であった。