圧受容器反射 (高圧受容器反射) | 短期の循環調節に重要な役割を果たす。
血圧が上昇すると、頸動脈洞や大動脈弓の血管壁に存在する圧受容器が興奮する。 それにより、舌因神経と迷走神経を介し延髄の循環中枢に情報が伝えられる。 結果、交感神経活動の低下、迷走神経活動の亢進が起こり、次のような事が起こる。 ●心臓の反応:心拍数低下・心収縮力低下・心拍出量低下 ●血管の反応:末梢血管拡張・容量血管(静脈)拡張 ●副腎髄質機能:カテコラミン分泌減少 血圧が低下した場合は、圧受容器の活動が低下し、上とは逆の事が起こる。 |
化学受容器反射 | 動脈中のO2分圧低下やCO2やH濃度上昇により、
頸動脈洞にある頸動脈小体や大動脈弓にある大動脈小体が興奮する。 舌因神経と迷走神経を介し、延髄に情報が伝えられ、呼吸と循環を調節する。 ●呼吸中枢:呼吸機能を高める ●循環中枢:交感神経活動を高める 結果、心拍数増加・血圧上昇が起こる。 |
心肺部受容器反射 (低圧受容器反射) | 血液量や細胞液量を長期的に調節する。
心房と静脈の合流部や肺血管には、低圧(わずかな圧を感じて)で作動する伸展受容器である心肺部圧受容器(低圧受容器)が存在する。 出血などで血流量が減少すると、心肺部圧受容器を介し脳へ情報が伝えられ、下垂体後葉からバソプレシン(抗利尿ホルモン)が分泌される。 それにより、尿量わ減らし血流量を増やそうとする。 また、血流量が増えると、心肺圧受容器の機能が亢進し、バソプレシン分泌が抑制され、それにより尿量が増え、血流量を減らそうとする。 |