とあるCM(番外編)

 

純白の着物を着た大女将が、TSしたばかりのレオタード姿の若いナイスバディの女性の身体を、窓枠の汚れを見る姑のように、中指を、その女性の身体の上にすべられた。

「早い~♪安い~~♪仕事きっちり!」

ふと、TS女性の身体に滑らせた指の腹を見て、眉を吊り上げた。

「若女将。仕事きっちりしてますの。」

大女将は、豊満な胸を張り出して、そばに立っていた若女将を、土俵際まで押し出した。土俵ぎりぎりになって、若女将が、反撃に出た。

「してますわ。仕事きっちり。してますわ。」

若女将は、大女将を、土俵中央まで、押し戻した。

「仕事きっちりしてますの。」

「大女将。きっちりしてます。」

二人は、お互いに胸を張り出して、押し合いを始めた。そして、豊満な胸は、ぶつかるたびに、大女将から、若女将に、若女将から、大女将へと往ったり来たりしていた。

とそこに、カンカン帽に、麻のシャツに股引、化繊の腹巻に雪駄を履いた、ちょび髭の男が、どこからともなく現れて、TSしたばかりの若い女性のそばに近づいた。

「きみ、かわいいね。僕と夜明けのコーヒーしない?」

「きゃ〜〜〜。」

そう叫ぶと、若い女性は、何処へか逃げていった。

「失礼なやつだなぁ。人の誘いに悲鳴をあげるなんて・・・・ん?」

いつの間にか、その男の左右に、若女将と大女将が怖い顔をして睨んで、立っていた。

男は、左右の女将の顔を見ながら言った。

「お呼びでない。お呼びでないね。こりゃまた失礼をいたしました。」

ファファフ〜〜〜。

 

 

あとがき

関西の「引越しのサ○イ」のCMがふと頭に浮かんで、オチになぜか「シャボン玉」。わかる人少ないだろうなぁ。