願い事は3つまで

作.よしおか()

 

私の名はよしおか()。昼間は何処にでもいるサラリーマン。しかし、その夜の顔はTSハンター、通称『古書愛♥Y』。狙った獲物は絶対外さない。この前もTSグッズ『アルプスのブランコ』を手に入れた。しかし、今まで幾百の試練を乗り越えて来たが、こんな経験は初めてだ。

 

いつもの様に2時に就寝、5時に起床。台所を通過。洗面所で顔を洗い、台所へと戻る。

「何だ?コレ・・・」

テーブルの上に緑色の宝石 (翡翠?瑪瑙?) が在った。まるで視力検査のマークだ。

先程、洗面所へ向かう途中には確かに無かった筈だ。今まで眠っていた私の赤色の脳が活性化する。

そうだ、聞いた事が在る、と言っても1度だけだが、確か璧って云うんだよな、まさか、昨夜、小説で読んだ『菓子の璧』じゃ無いだろうけど・・・

 

もう、ずっと『これ』と30分間睨み合い。とりあえずは動かないと駄目だ。私は半信半疑ながら、ハンカチで璧をこする事とした。

すると、モクモクと煙が出てきた。煙が晴れる。すると何時の間にか目の前に私よりも年下の少年がいた。私は目の前の状況が信じられなかった。小説を読んだ次の日に自分が主人公になる事等、小説の中ででもない限り在り得るだろうか?又、こう云う時に欲を出した者は古来より失敗をする事になっている、私の小説でもそうだ・・・。しかし、考え事は少年の言葉で中断する。

「我叶的願」

「何を言っているか分からない、せめて日本語で話してくれないか?」

「了承した、さあ願いを言え」

その外見からは想像も出来ない様な高圧的な態度。少し、ムッときた。

「どうも私には君に力が在る様に思えない。本当に君が願いを叶える事が出来るか分からないし、ここは1つ証拠を見せて貰おうか」

「了承した」

間髪入れずに少年は話し出す。

「こんな若造に何が出来る、どうやら今回も外れの様だ、所詮こんな所なんかにいる筈がない、」

それは、確かに私の思っている事と同じだった。しかし

「そう云う事は私以外でも皆同じ様な事を思うだろう、指を鳴らしてから私が考えた事を全く同じ様に話して貰おうか」

「了承した」

私は少年に顔を見られない様に反対を向く。指をパチンッと鳴らす。

「小夜日胡、過疎飛世、椰子塩、車庫宵、今宵者、横シャイ、所為小屋、他所皮下」

又しても、私が考えている事と同じだった。

確かにそれらに共通点が無い訳では無い。しかし、それは私の名前を知らないと不可能だろう。

彼は間違い無く本物だ!!!

そう思い、私は振り返った、アレッ?ダレモイナイ・・・

 

 

 

 

流石にもう『初めまして』なんて言いません。まさか、わざわざ、逆から読んでる様な人はいませんよね(

Каси Кацуоです。

恐らく、落ちは読まれましたね(汗 若し、分からなければ、『了承した』の出てきた回数を数えて頂ければ。

(『読み直せ』って何気に凄い事言ってる様な・・・)

小生は舌足らずですから、話の中で、上手く説明が出来ていない所も在ると思います。ですから、「ここが分からん」と云ったものや「その程度で作家気取りか」等と云ったメールでも問題ございません。

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