恋のライバル!

裕太と弘樹は大の親友だった
有る時ふたりは恋をした
同じクラスの真澄ちゃん☆
恋敵となってしまった二人 
でも親友ごっこは続く
ある日 3人で海に行く事になった
裕太はあるショップで手に入れた 美しくなれるサンオイルを 真澄と弘樹に塗ってやる
こんがりと焼けた肌 時がたって秋
一皮剥けたふたりは 真澄は絶世の美女に
弘樹も絶世の美女に・・・・

そして、絶世の美女になった二人には、ファンクラブができ、マスコミに取り上げられ、芸能界入りしてすぐにトップアイドルになってしまいました。一人ぽつんと取り残された裕太は、残っていたオイルを自分の体に塗りつけました。

でも、冬に塗りつけたので効果はありませんでした。そこで、オイルを塗りつけて日焼けサロンに行きましたが、皮がむけるまでには至らなかったので、何の変化も起こりませんでした。

また、夏が来ました。裕太は残っていたオイルを全部塗りつけると目一杯身体を焼きました。そして、秋になり、皮がむけだしました。

「これで、真澄や、弘樹のようになれるぞ。」

裕太はうれしそうに剥けだした皮をはぎはじめました。剥き終わったその下からは真澄や、弘樹など足元にも及ばない美女が現れました。それは、欠点のない美の女神の誕生でした。

「まあ、日焼けした皮がこんなに、なんて不潔なのでしょう。」

そう言うと元裕太の美女は自分がはいだ皮をそそくさと片付けてしまいました。それから、彼女は決して人前には出ようとはしませんでした。あまりのやさしさに自分の美しさに人が狂うのを見て入られなかったからです。

ですが、彼女の美しさはすぐに話題になり、芸能界入りもささやかれたのですが、頑として受け付けず。俗世をはなれ修道院に入ってしまいました。

そう、あまりのオイルの塗りすぎで、裕太は潔癖の美女になってしまったのです。