サクラ第2話

 

オフィス

L「だんだん面白くなってきたな〜。」

そして再びキーボードを叩く

 

「ケンイチさんは普段どんなことしてるの?」

「俺は普通にバイトだよ。」

 

「どんな仕事してるの?」

「コンビニでバイトだよ・・・。」

 

「え〜そうなんだ〜ひょっとしたらどっかであったことあるかもね。」

「どうかな〜・・・。」

 

「今度、教えてくれたらこっそりいってみてもいいかな。」

「え?マジで!」

 

「うん、ただし、そのときは私は普通にお客さんとして利用するし、あなたに声もかけないの、あなたの特徴を教えてくれるだけでいいの。」

「ええ〜そんな〜。」

 

「あとで、メールするから、次からわかるよ。」

「うん、本当にきてくれるの?」

 

「え?ワタシを疑っているの・・・。」

「え・・・あ・・・ごめん、そんなつもりじゃ・・・。」

 

「もう、用事があるから、また後でね。」

「うん、またメールするから。」

 

L「さてと・・・こいつどうしよかな・・・。」

席を離れ、自販機に向かうポケットから小銭をだして投入口に入れる

L「コーヒーは・・・っと、あったこれだ。」

 

「よ、やってるかい?」

L「ん・・・あなたは・・・?」

「あ・・・俺か?。」

L「いや、どうみても、あなたしかいないでしょ。」

「あはは、そうだな、俺はF、本名はいえねぇけど、それはお互い同じだしな。」

L「そうですか、俺はLっていいます。」

F「よろしく、俺もまだここ長くねぇけど、仲良くやろうぜ。」

L「はい、よろしくお願いします先輩。」

F[先輩?・・・。」

L「どうしたんですか?」

F「ここ連中やたら閉鎖的だからさ、そんなに呼んでくれのにちょっち感激したんよ。」

L「そうですか。」

F「どよ、これから一緒に一杯やろうぜ、俺のおごりでいいからよ。」

L「え?あっはい、よろしくお願いします。」

F「んじゃ、すぐ帰るぜ、下の駐車場に集合な。」

 

俺は鞄に書類を入れてコートを取ってデスクを後にした。

ここの仕事はいつ抜けてもいいのだ。

 

特殊なルートをたどって地下駐車場にたどり着く、しかしFの姿がない。

F「おーい、こっちだ。」

L「あ、はい。」

F「なにやってんだ、遅せぇぞ、俺の車だ。」

L「これって、ポルシェじゃないっすか。」

F「そだよ、まあ、いいから乗れよ、話は道すがら話すからよ。」

L「あ、はい。」

 

Fは運転席に乗り込むと、キーをまわす。轟音が地下に響く、ギアを切り替えて勢いよく駐車場から飛び出す。

そのまま公道に乗り出した

 

L「先輩ってこんないい車乗ってるんですね。」

F「ん?ああ・・ここに勤務してしっかり結果だしてりゃこんなん普通に乗れるから。」

L「俺もがんばってやれば・・・。」

F「ああ、そうだなお前ならやれそうだしな。」

L「そんなことないですよ。」

F「なんか悩んでるのか?俺が相談に乗るぜ。」

L「あ・・・はい。」

 

とある高級クラブについた。クラブといって騒がしいわけではなくカウンターがあり、マスターがいて大人の雰囲気があるクラブだった。

 

F「まあ、酒しかないけど好きなもん飲めよ遠慮すんな。」

L「あ・・・はい、じゃ、マティーニを。」

F「俺はいつものやつ。」

マスター「はい」

 

F「まあ、この仕事もわりかし特殊だしな、奥で話そうぜ。」

L「はい。」

 

F「なるほど・・・、まあ、最初だしな。俺も最初はお前と同じことでよく悩んでたよ。」

L「そうなんですか。」

 

F「てかさ、お前もはやくやりてぇんじゃねぇの?」

L「なにがですか?」

F「とぼけんじゃねぇよ、お前も俺と同じ匂いがするんだ。」

L「はぁ・・・。」

 

F「女になってみてぇ・・・お前もそんな匂いがする。じゃないか?」

L「はぁ、そうです。」

F「だろ?あれはいいぜ〜スカっとする、そこらのおかしくなっちまう薬なんて目じゃねえよ。」

 

F「女の髪、顔、身体・・・なにもかもが俺と一つになるんだ。なんつぅかさ、ぶっとぶよ。」

L「そ、そんなにいいものんですか?」

F「ああ、最高さ。早くお前もやらせてもらえ。」

 

L「でも、ポイントが・・・。」

F「ん?ああ、あれね。失敗してなくなっても一回やれれば最高だぜあれはよ。」

L「で、でも・・・・。」

 

F「なにビクついてんだ、なんだったら俺が力かしてやんぜ。」

L[え?どういうことですか?」

F「共同プロジェクトってのができんだ。俺とお前が組む二人でやればできねぇことなんざねぇよ。」

 

L「そんなことできるんですか?」

F「ああ・・・」

L「はぁ、でも、どうしてそんな?」

 

F「俺は新人のお前にはやく一人前に仕事をこなせるようになってほしいんだ。」

L「せ、先輩。ありがとうございます。」

 

Fはこんなことを言っているが真相は女の子になりたくて仕方ないのだが最近いい仕事がこないので新人のLの依頼に便乗することで自分も分け前がもらえるからである

利用できるものがあれば友達でも後輩でも利用するそれがFのやり方なのだ。

 

L「で、具体的にはどうすればいいんですか?」

F「ん?ああ、共同作業には一応許可申請がいる、明日一緒にKにお願いしに行こう。お前は今の仕事が一人では困難だとKに報告する、で相談をうけた俺が協力する

でどうだ?」

L「なるほど、さすが先輩ですね。」

 

F「で、今、お前が受け持ってる奴は?」

L「ああ、はい、こいつです。」

鞄からフラッシュメモリをだしていつも携帯しているパソコンに繋げる

L「はい、こいつなんですが・・・。」

 

Fはしばらくデータを食い入るように見つめる

L「あ、あの・・・先輩?」

F「ん?ああ、悪い・・・お前どこまで話してんだ?」

 

L「こんど、こいつの働いているコンビニに内緒で遊びにいくってとこまでです。」

F「お、でかしたぞ後輩。」

L「なにがです?」

 

F「見学は俺がいってやるよ。」

L「え?」

F「どんくせえ奴だな、俺が普通の客のふりしてこいつのこと見てきてやる。」

L「なるほど。」

 

F「偵察も得意なんです俺っち、なんてのは冗談だが、今日から俺らはチームだお前はこいつとのメールに集中しろ。」

L「はい、先輩。」

 

そんなこんなで俺はこの先輩Fと共同作戦にでることになった・・・。

 

この作品は作者の空想から生まれたフィクションです、実際の人物、団体とは一切関係ございません。

 

続く