日本TSF古本こほん

第一回 魔性のグラマー美人

 

え〜気まぐれ連載の日本TSF古本こほんの第一回目は・・・
〔データ〕

作品名:「魔性のグラマー美人」

作者名:平尾 真

掲載紙;不明

掲載時:不明(ただ20年近く前の作品です)

【粗筋】

ある独り者の老化学者・灰堂則夫(はいどうのりお)は、苦労の末に若返りのクスリを発明する。
その薬のおかげで、彼は念願の若返りによって、20代の青年に・・・なるはずだったが、薬の効果で若返ったのだが、なんと飛びきり美人でグラマーな若い女性になってしまう。
一度は、薬の作り直しを考えた彼だが、その手間と、性別は違えど若返りに成功した事で、彼は若い女性としての生活を楽しむ事にした。
そのためには服が必要。そこで彼は、元の老人に戻る。孫娘(若いグラマー娘に変身した自分)の服を買うために行ったデパートの婦人服売り場で可憐な顔立ちをした店員の春名京子に一目ぼれする。
再び、若いグラマー美人に変身して、買って来た服を着て遊びに出た夜の町で、あの店員・春名京子に再び会い、灰堂の孫娘・魔子(まこ)として仲良くなる。そして、その夜、京子の家で、魔子は、京子に女の喜びを教えられる。
今度は男の灰堂として、京子の処女を狙おうとするのだが、灰堂のところに、京子一緒に遊びにきていた京子の友人の美奈子が研究室に迷い込んで薬の秘密を知られてしまう。その上、薬によって男になった京子に、処女を再び奪われ、灰堂はあまりの快楽に気を失ってしまう。
そして、気がつくと、薬と京子たちは姿を消していまっていた。もう、元に戻れない灰堂。だが、彼は女に目覚め、夜の街に男を求めて出て行くのだった。

と言うお話なのですが、これを雑誌で見つけたときには、ただのえろ小説だと思いました。ところがこれがツーアウトライク・スリーボール。
SFエロチシズム」と書かれているので、何気なく読みだすと・・・な、なんじゃこれは!こんなの書いても良いの?誰か(私以外の人が)読むの?デモ、ラッキーといった気持ちでした。
まだインターネットも出来たかなぁと言う頃ですので、「TS」なんて言葉はありませんでした。そんな頃のこの話。
TSFアンソロジー」が出来たなら、ぜひ入れてほしい一編です。