日本TSF古本こほんJ

第十一回 ぬいぐるみ男

 

え〜気まぐれ連載の日本TSF古本こほんの第回十一目は・・・
〔データ〕

作品名: 「ぬいぐるみ男」

作者名: 岬兄悟

掲載(収録): SFバラエティ ショート・ショート劇場3 双葉社

(初掲載紙: ログイン)

掲載(発行)時: 1986年7月10日

(初掲載時: 1986年2月号)

 

【粗筋】

「ぼくは、ぼくじゃない気がする」

友達の玉置が突然そう叫びだした。準一は、興奮する玉置をなだめようとすると、今度はこう言い出した。

「ぼくはお前だ!」

そう言い出すと、着ていた服を脱ぎだして、素っ裸になり首の下辺りにあったジッパーのつまみを股間まで引き降ろして、今までの自分をぬいぐるみのように脱ぎ捨てた。そして、そこには、すっぱだかの準一が・・・・

こんな調子で、準一になった玉置は、次から次へと皮を脱ぎだす。二枚目俳優になったり、日本人じゃないと言い出して、ハリウッドスターになったかと思うと、今度は、「男じゃない。女だったわ」と言い出し、皮を脱いではハリウッド女優や美人シンガーに成り出した。

かと思うと、ウルトラマンや、怪獣、政治家などにもなり、部屋中が彼の脱ぎ散かした皮であふれ出した。

手に負えなくなった準一の「お前は生身の玉置だ」という言葉に、玉置の姿に戻り、チャックを開けて、自分の生身(内臓)を取り出した。準一が、慌てて玉置の内臓を戻してチャックを閉めると、玉置と部屋は元どおりに戻っていた。

 

(一言)

はァ、まったく残念なのは、準一君に、玉置氏が脱いだハリウッド女優か、美人シンガーの皮を着てほしかったです。

彼も、玉置氏を元に戻さなくて、皮を売ればよかったのに・・・ほしいなぁ、こんな皮。