日本TSF古本こほんM

第十四回 男憑き

 

え〜気まぐれ連載の日本TSF古本こほんの第十四回目は・・・
〔データ〕

作品名:「男憑き」

作者名:豊田有恒

掲載(収録): SF文迷論入門 講談社

(初掲載紙: GORO)

掲載(発行)時: 1978年9月30日発行

(初掲載時: 1977年428日号)

 

【粗筋】

朝目覚めると、俺の布団が妙に女臭かった。安アパートのせんべい布団で寝ていたはずの俺は、見知らぬ豪華な部屋のベッドの上で寝ていた。

何気なくあそこに手をやると・・・な、ない!俺のアレがなくなっている。飛び起きた俺はなぜか着ていたガウンを脱ごうとして胸のボタンを外そうとしたら、胸に柔らかなふくらみが・・・

なんじゃこりゃぁ〜

俺はなぜか人気タレントの北条ニーナに変身していた。俺はニーナとしての仕事をすっぽかし、俺が副団長をしている大学の応援団の部室に行くと、そこには身体をくねらせてさめざめと泣く、大男の俺の姿が・・・それは、俺になった北条ニーナだった。その時、俺たちは昨夜、酒場で出会った爺さんに、24時間たったら、来るように言われたことを思い出した。俺と、俺になったニーナは、あの爺さんのもとへと急いだ。

爺さんは他人のDNAを注射することによって、身体を注射されたDNAに支配させる実験をしていたのだ。そして、俺とニーナはお互いのDNAを注射されて、俺はニーナの身体で、ニーナは俺の身体で目覚めたのだった。俺たちは再び爺さんに注射されて元へと戻った。

戻ってきた平凡な日常。ただ時々、ニーナの胸の感触を思い出す以外は・・・

 

(一言)

この設定を使ってほかの作品も書いてほしかったのですが、私が知る限りではありません。

DNAで、身体が変化するお話はありますが、記憶が移植されるとは・・・ちょっと面白いかも?

どなたか、豊田有恒さんのほかのTSFを知りませんか?