日本TSF古本こほん23

第二十三回 ブンとフン

 

え〜気まぐれ連載の日本TSF古本こほんの第二十三回目は・・・
〔データ〕

作品名: 「ブンとフン」(長編)

作者名: 井上ひさし

掲載(収録): ブンとフン 新潮文庫

(初掲載 ブンとフン 朝日ソノラマ)

掲載(発行)時: 1974年5月25日

(初発行: 1970年1月)

 

【粗筋】

小説家フンが書いた書き下ろし小説「ブン」。時間空間を越える神出鬼没の怪盗を主人公に書いた小説から、主人公の「ブン」が現実世界に飛び出してきてしまった。

彼は怪人二十面相も真っ青の変装術の達人で、一秒の間に老若男女、いかなる人物にでも化けてしまう。

生みの親のフン先生に前に現れたときも、見た目そのまま泥棒の男から、あっと言う間に、裸の若い女性になったかと思うと、再び男。そのめまぐるしい変化にフン先生は、頭がこんがらがってしまうほどだった。そして、こうして始まる怪盗ブンの華麗にしてユーモラスな盗みが始まる。

掴まえ所のないブンに手を焼いた警察は、生みの親のフン先生を捕らえ、ブン確保の餌にする。フン先生の元に現れたブンは、先生の好みだという和服の美女に姿を変えて、牢獄にとらわれている先生の前に現れる。そして、生涯、先生のそばにいることを誓うのだった。

こうして、怪盗ブンは警察に捕らわれた。

 

(一言)

めまぐるしく姿を変え、生みの親の先生の前では、女の姿で現れるブン。まぁ、ちょっとフン先生がうらやましいです。

ユーモア小説なので、TSを省いても結構楽しめるお話です。ただ、ブンが元々、男なのか女なのかはわかりませんけどね。^^;