LOST IN SPACE 再び


 わたしの名は、ウィル・ロビンソン。
 2058年に、新天地開拓のために‘アルファ・プライム‘へ、家族と共に『ジュピターU』で旅立ったが、この計画を阻止しようとするグループの手先だったドクター・スミスの妨害工作により、われわれ家族は、未知の宇宙で、迷子になってしまった。それから、数々の冒険をへて、5年の月日が流れたある日、未知の太陽系に紛れ込み、そこの太陽の超新星化に巻き込まれ、時空を飛び越してしまった。
 そして、パラレル世界のもう一つの地球へとたどり着いた。
 しかし、その地球では、疫病が流行り、18歳以上の男性は死滅していた。残ったのは女性と、18歳未満の男の子だけだった。その病気のビールスは、男性ホルモンで活発化し、1〜2週間で死に至らしめるものだった。それから逃れるためには、女性ホルモンの投与が必要だったのだ。それを知ったときには、パパやパイロットのダン・ウェスト少佐、それに、ドクター・スミスは感染していて、病気の進行を止めるために、ジュピターUの、冬眠カプセルに入れるしかなかった。そして、わたしは、性転換手術を受け、おんなになった。18歳未満は、無料でうけられた。まれに外宇宙の探検から帰ってくる成人男子はいたが、彼らは、手当ての甲斐なくなくなっていた。やはり、男性ホルモンの回りきった身体では、この病気には勝てないのだ。
 ママとジュディとペニー姉さんは、パパ達の医療費を稼ぐために働いていた。わたしも、この喫茶店で働いていた。だってここのユニフォームかわいいんだもの。フリルやレースの一杯ついたエプロンなのよ。わたし、女の子になってよかった。だって、かわいいお洋服着れるんですもの。
 さあ、きょうもがんばって働かなくちゃ。あの、お洋服を買うために。だって、ママやおねえちゃまたちも、いっぱいお洋服買ってるのよ。パパ達に見せるためだって、わたしも負けてられないわ。医療費よりもまず、お洋服よ。

こうして、ロビンソン博士達は眠り続けるのでした。
合掌

なんていうのはどうでしょう?