二人羽織競争

どこかの大型室内プール。
数台のテレビカメラが会場となるプールサイドを撮影している。
そのプールサイドでは、アイドル達がビキニ姿で色々な競技を行いポイントを争っていた。
1
位になった人にはヨーロッパ旅行がもらえるらしい。
今、1台のテレビカメラが10組のカップルを映し出す。
綺麗な、あるいはかわいいアイドル達の後ろには、筋肉質で黒く日焼けしたマッチョマン達が同じ人数だけ並んでいた。
 

「さて、これから二人羽織でカキ氷の早食い競争を始めます。1位の人には10ポイント2位の人には5ポイント、3位の人には2ポイントが与えられます。皆さん頑張ってくださ〜い」
 

司会の男性の声が、スピーカーを通じて室内に響く。
 

「10点かぁ。絶対1位になりたいな」
 

カップルの中の1人、西山 夏弥(にしやま かや)はそう呟いた。
まだアイドルとしては駆け出しの彼女。このチャンスを逃したくは無い。
今のところ3位に着けている彼女は、この競技で1位をとると優勝へ大きく近づけることが出来る。

プールサイドに用意された小さな机には、少し大きめの器に入ったカキ氷と小さなスプーンが置かれている。
机の下には縦長の座布団が敷かれており、その上にアイドルと黒く日焼けしたマッチョマンが縦に並んで座るらしい。
アイドル達が机の前に正座、あるいは女座りをすると、その後ろでマッチョマン達がアイドルに密着するために足を開いて正座する。
どのカップルも、座高の高さだけで15センチ以上の差がありそうだ。
腕の太さも3倍近くはあるだろう。
そんな彼等が後ろに座ると、その威圧感が彼女達をより小さく見せた。
 

「さあ、それでは後ろの男性は目隠しをして」
 

司会の合図で、スタッフがマッチョマン達に目隠しを始める。
 

「では次にこれを着ていただきましょう!」
 

カメラに映し出されたのは、相撲取りが着るような大きな大きな白い厚手のTシャツだった。
2人ですっぽりと被るとTシャツの裾が長すぎて足まで完全に覆い隠してしまう。
頭を出すところだけ大きく穴が開いており、その穴からアイドルとマッチョマンが頭を出した。
あとは腕を出す穴が2つ。
 

マッチョマン達がその穴から腕を出そうとしている。
筋肉のかたまりにしか見えない太くて黒い腕が窮屈そうにTシャツの穴から出てくる。
そんな中、夏弥の後ろから小さな低い声が聞こえる。
 

「協力してやろうか?」
 

夏弥の後ろで、マッチョマンが小さく呟いたのだ。
 

「え?」

「あんたが望むなら、1位にしてやってもいいぜ」

「ど、どういう事?」
 

2人はカメラや周りに気づかれないようにボソボソと話をしていた。
 

「こういう事さ」
 

マッチョマンはTシャツの中で後ろから彼女の手を掴むと、彼女の指の間に自分の指を絡ませた。
 

「や、やだ。何するの?」

「あんたが自分で食べれば簡単だろ」

「えっ?」
 

マッチョマンがギュッと指に力を入れる。
 

「痛いっ…」
 

夏弥は顔をしかめた。
 

「ほら、自分の腕を穴から出してみなよ」

「え?」
 

マッチョマンは絡ませていた指を離すと、彼女の身体から遠のけた。
ギュッと握られたせいか、何となく腕を重く感じる夏弥。
 

「早く出してみろよ」

「そ、そんな事言ったって私が腕を出しても…」

「いいから早くっ」
 

いつの間にか周りのカップルは準備が出来ており、夏弥達だけがまだ腕を出していなかった。
司会が、夏弥のほうをじっと見つめている。
慌ててTシャツの穴から両腕を出してみると・・・
 

「きゃっ…何これっ!」

「大声出すなよ、バレるだろ。何事も無いような素振りをしろ」

「そ、そんなこと言ったって」
 

焦った夏弥は、また腕をTシャツの中へ戻そうとした。
その腕を後ろから止めるマッチョマン。
 

「今だけ俺の腕と変えてやったんだよ。それなら自分で食べるんだから楽勝だろ」

「そんな…」

「嫌か?嫌なら元に戻してやるぜ。でも1位にはなれないだろうけどな」

「……わ、私の腕が…あなたの腕になってるの?」

「今、そう言ったろ。競技が終われば元に戻してやるよ。その間は腕を交換だ」

「……そんな…でも…こ、これなら私…」
 

机の上に置いた太くて黒い腕を見る夏弥。
ギュッと拳を作っている。
それは夏弥が自ら手を握っているからなのだ。
 

「なあ。簡単だろ。でもな、俺にもいい思いをさせてくれよ」

「な、何?」

「腕を戻す間は好きにさせてくれ」

「えっ…」

「いいだろ、そのくらいは」

「す、好きにって…きゃっ」
 

Tシャツの中、マッチョマンが交換した手で夏弥の胸をムギュッと掴んだ。
 

「ちょ、ちょっと!」

「この位いいだろ。自分の手で触っているんだからな」

「嫌よ、そんなこと」

「なら元に戻すから手を引っ込めてくれ」

「……」

「いいだろ?」

「……き、競技の間だけだからねっ」

「商談成立だな」

「あっ…んん…」
 

マッチョマンは目隠しをされ、表情を変えないまま夏弥の胸を揉み始めた。
青いビキニごと円を描くように揉んでいる。
 

「それでは競技を始めます。よ〜い…」

パンッ!
 

火薬鉄砲がなると、見物人たちがワ〜ワ〜と叫びながら応援を始める。
二人羽織状態の10組は、四苦八苦しながらカキ氷を食べ始めた。
頬っぺたにつける者、鼻の穴に入れようとする者。
それはなかなか面白い光景だった。
そんな中、ゆっくりとした手の動きで確実に口元へ運ぶカップルが。
 

「んん…あ、ふんっ…や、やだぁ…」
 

首をかしげ、眉を歪めながらカキ氷を食べる夏弥。
太い腕が夏弥の口元へ確実にスプーンを運ぶ。
そのマッチョマンの腕は夏弥自身が動かしているのだから。
しかし、Tシャツの中で悪戯されている夏弥の腕の動きはとてもぎこちなく映っていた。

夏弥の細くてしなやかな腕を手に入れたマッチョマンはビキニブラを上にズラすと、直接彼女の胸を揉んでいた。胸の突起を摘むようにして刺激している。
大きなTシャツの外からは、その手の動きを見る事が出来ないようだ。
ただ、彼女が背筋をピンと伸ばして気持ちよさを身体で表現したときだけ、Tシャツの胸元に悪戯する手の形が現れていた。
 

「やだっ、そんな事までしないで…」

「早く食べないと負けちまうぜ」

「だってあなたがそうやって…あんっ…あっ…やだっ…そこはっ!」
 

細くて白い手は彼女の太ももを優しく撫でたあと、その太ももを左右にギュッと開いた。
そして、左手が青いビキニパンツの中へと滑り込む。
 

「んんんっ!…や、やぁ…」
 

カキ氷の器を持つ太くて大きな腕の動きが止まる。
誰も彼女が悪戯されているなんて気づかない。
でも、彼女はTシャツの中で、マッチョマンによって恥ずかしい事をされているのだ。

ビキニパンツの中へ滑り込んだ夏弥の左手が、大事な所を刺激する。
ジワッと暖かい物が指に絡むつくと、夏弥はビクンと身体を震わせた。
 

「はあっ……も、もう…やめて…」
 

カメラを意識した彼女は、苦笑いをしながら手を動かしカキ氷を食べ始めた。
そんな事は知らずといったマッチョマン。
今度は右手で自分のパンツの中から大きくなったムスコを引っ張り出すと、その細くて長い夏弥の指で強く握り、上下に刺激し始めたのだ。
夏弥の手でムスコをシゴいているマッチョマン。

柔らかい手がマッチョマンのムスコを包みこんでいる。
左手で彼女の感じるところを刺激しながら、右手でムスコを刺激する。
もちろん「アイドル 西山 夏弥」の手で。
 

「はぁ、はぁ、はぁ…」
 

Tシャツの中から息遣いが聞こえる。
その息遣いが激しくなるにつれ、夏弥の感じるところを刺激している指の動きも荒々しくなってきた。
 

「ううんっ…あっ、あっ、あっ…そんなにしたら……あっ…み…みんなにばれちゃうぅ〜…」
 

たまらず持っていたスプーンを落としてしまった夏弥。

カキ氷の器を机の上に置いて少し腰を浮かせながら前に手を伸ばし、一応わざとらしく探すフリをしながらスプーンを手に取る。
前屈みになったせいで、マッチョマンの手はスルリと彼女のビキニパンツから抜けてしまったようだ。
いや、意識的に抜いたのか?
そして元通り座ろうとすると、マッチョマンが足を崩して胡座をかき、椅子となって彼女のお尻を受け入れたのだった。
 

「ヒッ…」
 

いつの間にか女座りしていた足を解かれ、まるで子供のようにマッチョマンの胡座の上に座らされた夏弥。
マッチョマンの硬い太ももに座り込んだ彼女は、驚いて小さく悲鳴を上げた。
 

「シ〜ッ…このままちょっとだけ入れさせてくれよ」

「え、ええっ!」

「シ〜ッ、バレるだろ。早く食べないと負けちまうぜ」

「や、やだっ。バカッ。そんなことしたら…」

「大丈夫さ。中で出したりしないからな」
 

そう呟くと、少し太ももを立てて彼女を浮かせたマッチョマン。
左手で彼女のビキニパンツを横にズラすと、右手でムスコを持って彼女の入口へと照準を合わせる。

そして…
 

「んんあっ…」
 

マッチョマンが少し立てていた太ももをゆっくりと寝かし始めると、大きなムスコが夏弥の入口から入り始めたのだ。
ヌルッとした壁がマッチョマンのムスコを包み込む。
 

「ふぅ…」

「あ・・・ああ…やだ…」
 

夏弥がマッチョマンの上に完全に座り込むと、ムスコは彼女の中へすっぽりと入ってしまった。
 

「そんな…あっ…こんなところで…」

「スリルあるだろ」

「んうっ…し、信じられない…」

「でもこうやって入ってるんだからさ」

「うあっ!」
 

マッチョマンが夏弥を抱きしめ下へと押さえ込むと、彼女の奥深くにムスコが入り込んでしまう。
 

「んあぁ〜……」
 

その気持ちよさに、思わず小さな喘ぎ声を漏らしてしまった夏弥。
 

「さあ、今のところは2番の栗原さんがトップの様子。9番の西山さんが遅れているようです」
 

司会が進捗状況を伝えている。
 

「ほら、1番遅いんじゃないのか?早く食べないと腕を入れ替えた意味が無いぜ」

「ううっ…そんな事…あなたがそんな事するからっ…くぅ…」

「いいから早く手を動かさないとな」

「……」
 

ムスコが入ったまま、彼女はカキ氷を食べ始めた。
入口がヒクヒク動いているのがマッチョマンには良く分かる。
マッチョマンがまた後ろから夏弥の胸を刺激すると、ムスコがギュッと締め付けられるのだ。
そんなことをされながらも夏弥は、必死にカキ氷を食べつづけた。
 

「んっ…ふぅっ……はむっ…ん…」
 

目をトロンとさせ、時折身体をビクンと震わせる彼女。
そんな彼女の表情がカメラにアップで映し出されると、何ともいえないどよめきが見物人たちから聞こえたのだった。
 

「はぁ…はぁ…んぐっ………あ…ああ…」
 

アイドル西山夏弥の中にムスコを入れているマッチョマン。
殆ど腰を動かさず、ただ後ろから夏弥の胸を揉んでムスコに伝わる暖かさと、時折締め付けられる感覚を楽しんでいるようだった。
もうどうにでもなれという感じで食べる彼女は、いつの間にか2番の栗原というアイドルを抜いて
1番になっていた。
 

「ふぅっ…んん…ん…」
 

もうすぐ全部食べ終わる…

そんなとき、太ももを少し立てて彼女の中からムスコを抜いたマッチョマン。
ちょっとだけ後ずさりして、そのヌルヌルとしたムスコを交換した夏弥の細い手で激しくしごく。
 

「う…ううっ…うう…」
 

Tシャツの中から漏れるマッチョマンの声。
ムスコを握ったか弱い手が最高に動いた時、ムスコは夏弥の背中めがけて大噴火したのだった。
 

「うっ…くぅっ…」
 

激しく息を乱すマッチョマン。
その大きな身体で呼吸すると、Tシャツも大きく揺れているように見える。

それとほぼ同時に、彼女はカキ氷を全て食べ終えた。
大きな手で器とスプーンを机に置くと、彼女がアップで映し出される。
 

「はぁ…はぁ…はぁ…」
 

彼女もまた息を乱し、俯いたまま肩を大きく揺らしているようだった。
 

「1位は大逆転で山西さんだぁ〜っ!」
 

司会の声が遠くに聞こえた…
 
 

Tシャツの中で夏弥の手を使い、夏弥の背中に飛び散った子供たちを塗り広げるマッチョマン。

そのあと、座布団で手を拭くと最後の1人が食べ終わるまで彼女の身体を弄んだ。
彼女のビキニパンツの中に前後から両手を忍ばせると、ひたすら彼女を刺激する。

夏弥は交換した太い腕をだらんと身体の横に垂らすと、マッチョマンに身体を預けるように後ろへもたれかかっていた。
 

「ぁ〜、ぁぁぁ〜…んんっ…はぁっ…あっ…ぁっ…」
 

気持ちよさに理性を失いかけていた夏弥は、マッチョマンの悪戯を受け入れている。
 

「ぁ〜ん…あ、あ、あ、あ…」
 

俯いたままの彼女。
その耳には、クチュクチュという股間の音が聞こえてきそうだった。
 

…Tシャツの中で何かしているんじゃないのか?
 

そんな思いが見物人たちの中に芽生える。
明らかに怪しい雰囲気を漂わせている夏弥。
 

「はぁ…はぁ…んんんっ…んっ…んっ…あふっ…あ…ああぁ〜」
 

ぐったりとマッチョマンにもたれかかり、肩で息をする彼女。
俯いているので、その表情をカメラが追う事は出来なかった…

最後の1人が食べ終わると、
 

「では現在の総合得点を見てみましょう」
 

と司会の男性が言い、大型の電光掲示板を指差す。
その掲示板には、トップと僅差になった夏弥の名前があった。
ぼ〜っと自分の名前を見つめる彼女。
その間に、マッチョマンが彼女の水着を元通りに戻す。

そして他のカップル達がTシャツを脱ぎ始めると、夏弥も何気なくTシャツの中に太い腕を戻した。その太い腕の指に細い夏弥の指を絡ませるマッチョマン。
マッチョマンが交換した時と同じようにギュッと指に力を入れると、お互いの腕が元通りに戻ったのだった。

アイマスクを外したマッチョマンが電光掲示板を見て、
 

「よかったじゃないか。次の競技で1位になれるんじゃないの?」
 

と質問した。
 

「……はぁ、はぁ…うう…そうね。そうかもしれないわ…」
 

まだ頭の回転が戻っていない彼女は、じっと掲示板を見つめたままだった…
 
 
 
 
 
 

二人羽織競争…おわり
 
 
 
 

あとがき

このお話、Satoさんの「キマイラ」に似ているのですが、Satoさんに読んで頂き、掲載について了承を得る事が出来ました。
Sato
さんありがとうございます。

腕だけ交換…なんて萌えない展開だろうと自分でも思っているのですが、
女性の腕、手で好きなことが出来ると言うのもまあ面白いかなあと
思いまして…
自分の腕だけ女性のものになるって想像すると、実は結構面白いかもしれません(^^

別に「腕」だけではなく、身体全体を交換しても良かったかもしれませんが、
そうすると周りに気づかれる可能性があるので止めにしました。

しかし、このマッチョマン達は役得ですね。
アイドルと二人羽織が出来るなんて。
うらやましい限りです。
私も一度してみたいっ!

それでは最後まで読んで下さった皆様、ありがとうございまいした。
Tiraでした。