移身
ecvt
さん&Tira



(第7話)

ストリップ劇場を後にした京極先生。
満足げな表情で繁華街を歩いていると、「大人のおもちゃ屋」を発見した。


「おぉ……ここが大人のおもちゃ屋かぁ。今まで興味あったけど恥ずかしくて入った事なかったけど、この姿なら俺じゃないし……恥ずかしくないからいいか。この際入るとしますか!」

そう言うと京極先生は周りを歩く人達の好奇の視線を気にするそぶりもなく堂々と店に入っていった。


「いらっしゃ……い!?」

いきなり一人で女が入ってきたので店長や男性客は驚いていた。


「色々あるわね、ちょっと、色々試させてもらうわね。店長さん」


そう言ってウインクすると、店内をうろつき始めた。
勇樹の知らないおもちゃもたくさん置いている。
そして、手に取って性能を確かめることが出来る物まであるのだ。


「ふ〜ん、こんなに小さいのに結構振動するんだ」


長さ3センチくらいの小さな長細いローターを手にして、スイッチを入れた勇樹。
指が振動で力強く震えている。


「どれどれ。どんな感じかな?」


店長が見ている前でタイトスカートを捲り、パンストの上からそのローターをそっと当ててみる。
ブーンという振動が下半身に伝わり、京極先生のクリトリスが反応して甘い快感をもたらす。


「あんっ!こんなに小さいのにすごく感じるわっ」


あっけに取られている店長に向かって、信じられないような言葉を投げかける勇樹。
手で振動を確かめる男性やカップルはいるが、こうやって実際に股間に当てて確かめる女性など見たことがない。
しかも、タイトスカートを捲ってパンストの上から直接なんて――


「そ、そ……そうですか」


目のやり場に困った店長だが、横目でチラリと見ながら答えた。


「ふふ。他にはどんなのがあるのかしら?」


また物色を始める勇樹。
とてもたくさんの種類があるので、つい目移りしてしまう。
次に手にしたのは、15センチくらいの長さのバイブ。
スイッチを入れると、ウニウニと艶かしい動きをする。


「こんなの入れたらどうなるのかしら。ねえ店長さん?」

「そ、そりゃあ……」

「気持ちいいって?」

「でしょう……ね」

「ふ〜ん……こうやって使うのかしら?」


勇樹はまた店長の前でタイトスカートを捲ると、少し足を開いた。
そして、ちょうど京極先生の入り口がある辺りにスイッチを切ったバイブの頭を押し当てたのだ。


「こんな風に使うの?」

「そ、そうです」

「中に押し込むのよね」

「は、はぁ……」


ごくりと唾を飲み込む店長。
その驚きつつも興味津々な表情をみてニヤリと笑った勇樹は、そのままギュッとバイブを押し込んでみた。
もちろん入ることはないのだが、バイブの頭半分くらいがパンストに浮き出ている割れ目に食い込み、とてもいやらしい光景を見せつけている。
少し離れてその様子を見ていた男性客の目も釘付けだ。


「んふ。もっと強く押し込んだらパンストごと中に入っちゃったりして」

「えっ……」

「押し込んでみようかしら」

「…………」

「……うふふ。やっぱり止めておくわ。買って家で試すことにするわね」

「は、はぁ……」


ちょっと残念そうな表情をした店長。
バイブを元の置き場に戻した勇樹は、適当なローターやバイブを手に取ると、自分が試してみて気に入ったおもちゃを全てレジに持っていった。


「こ、こんなに……?」

商品が沢山売れる事は嬉しいのだが、こんな美人が堂々とこんな物を大量に買うという状況に店長は困惑している様子だった。


「え……えっと、お支払いは?」

「カードで、ほらこの写真見て店長さん。私でしょ。私、京極 美咲なの」


そう言いながらカードを出し、領収書にサインした。
顔写真が一致しているので、店長がサインを疑うハズもなく、すんなりと買う事が出来た。


「じゃ、また欲しくなったら買いに来るわね」


そう言って店内に投げキッスをして店を後にするのだった。
満面の笑顔で大人のおもちゃが沢山入った袋を持ちながら夜の繁華街を歩いた京極先生は、ふと自分の全身が映るショウウインドウの前で立ち止まり、自分の姿を映すと、じーっと顔を観察し、


「京極先生、俺の思うがままにこんなことまでしてくれて。感謝してます」

と言い、自分の身体をぎゅーっと抱きしめたのだった。


「そんな、私はあなたに操られて心から嬉しいわ!もっともっと私を操って貶めてください」

そんな事を言った京極先生は色々とポーズをとりながら、人目もはばからずにショウウインドウに映る自分の姿に見入っていた――





寮の京極先生の部屋に戻ってきた勇樹。
扉の横にあるスイッチで電気をつけると、ハンドバッグと大人のおもちゃが入った紙袋を机の上に置いて「う〜ん」と背伸びをした。


「今日は本当に楽しかったな。村上先生に京極先生。やっぱり女の身体は最高だ」


そう言いながら、また姿見の前に立って京極先生の全身を映し出す。
じっと勇樹を見つめるスーツ姿の京極先生。


「勇樹君。今日はよくも私を滅茶苦茶にしてくれたわね」


勇樹をキッと睨みつける京極先生が映る。


「私の身体でこんな事して……どうしてくれるのよ。責任取ってくれるんでしょうねっ」


姿見を両手で掴み、顔を近づけてアップで映す。


「責任……取ってもらうわよ、勇樹君。潔癖症の私をこんな風にして……今度村上先生に乗り移ったら承知しないんだから。乗り移るのは私だけにしなさいよっ」


そう言いながら、姿見の中の顔にキスをする。


「勇樹君……私、もうあなたがいないとダメなの。分かるでしょ。もうこの身体はあなたなしでは生きていけないの。勇樹君に、この身体をもっと使ってもらいたいのよ。ねっ……」


ハンドバッグからデジタルビデオカメラを取り出し、姿見の辺りが映るようにセットして録画ボタンを押す。
その後、紙袋からいくつかのおもちゃを取り出し、また姿見の前に立った。


「これで私の体を滅茶苦茶にして頂戴!」


まずは小さなローターのスイッチを入れ、捲り上げたタイトスカートの中にあるパンストに宛がう。
ブーンと振動する音。
その音と共に、小さいながらも力強い振動がパンストに包まれているクリトリスに響いた。


「んああっ!はあっ、ああっ……ああんっ」


強く押し付けすぎたのか、その刺激に驚いた勇樹がパンストからローターを離す。


「はあ、はあ、はあ、すごい振動……ちょっと強すぎかも」


そういいながら、またパンストに密着させる。
今度はゆっくりと、優しく――


「あっ……ああっ……き、気持ちいい……はぁ〜、はぁ〜」


クリトリスが振動する。
勇樹は、押さえつける力を加減しながら、その快感の酔いしれていた。
京極先生はきっと、こんなおもちゃを使ったことないのだろう。
しばらくすると、その刺激にも慣れてくる。


「んっ……はぁ……本当に気持ちがいいわぁ。直接当ててみようかしら」


京極先生の口調を真似た勇樹がドキドキしながらパンティの中に手を入れ、ヌッと割れ目にめり込ませて直接ローターをクリトリスに触れさせる。


「んああっ! あっ……はぁ、はぁっ……あああ〜。す、すごいっ……すごく……き、気持ち……いいっ!」


勇樹が手を離しても、パンティとパンストに押し付けられたローターはクリトリスを刺激し続ける。
足がガクガクと震えて力が入らない。


「うああっ……ああっ……はぁ、はあ〜っ……これは……ほ、ほんとに……すごい……」


姿見の前でぺたんと女すわりをした勇樹。
振動が全身に伝わってくる感じだ。


「はあ、はぁ……も、もっと……もっといやらしく……」


震える手でスーツ、ブラウス、ブラジャーを脱ぐ。
そして、ゴロンと床に寝転んだ後、タイトスカートとパンストも脱いでしまった。
パンティ1枚だけと言うはしたない姿で寝転び、パンティの上からローターを押さえつける。
指で刺激するのとは明らかに違う感じだ。
クリトリスがジンジンして痛いくらい。
でも、その痛さは自動的に快感へと変換されて勇樹に届いていた。


「ロ、ローターだけで……イキそうっ……はあ、はあっ……ああ〜、感じる〜っ!」


足を閉じて横に寝転び、股間を両手でギュッと押さえる。
京極先生の内から湧き出る激しい快感。
その快感は、勇樹をまたしても極上の世界へと誘(いざな)おうとしていた。


「ああっ……だ、だめだっ……いいっ、いいよぉ……イク、イクッ……イッちゃうっ……はあ、はああ……んあああっ!」


背中をギュッと伸ばして、京極先生の全身で快感を受け取った勇樹。
蕩けるような快感は、京極先生のアソコから大量の愛液を噴出させた。


「あああっ……あっ……あっ……はああ〜」


今度は猫のように丸まり、その余韻を受け取る。


「んあああ……はぁ、はぁ……はぁ、はぁ……あああ〜。こ、今度は……」


力の入らない身体で起き上がり、まだ振動しているローターをパンティから引き抜くと、今度はパンティを脱いで裸になる。


「はぁ、はぁ……ふぅ〜。へへっ!」


その愛液で濡れたパンティを頭に被った京極先生。
今度は大きめの電動バイブを紙袋から取り出すと姿見の前で膝立ちし、スイッチを入れないままゆっくりと京極先生の入り口に宛がった。
ねっとりとした愛液がバイブの先端に纏わりつく。そして――


「はあ、はぁ……んんっ……は、はあっ……あああっ!」


バイブがゆっくりと飲み込まれてゆき、これ以上入らないと言ったところで止まった。
きっと子宮の入り口に触れているのだ。
お腹にバイブが入り込んで苦しい感じがする。
でも、それがまた――気持ちいいっ!


「ああっ……はあ、はあ……こ、これでスイッチを入れて……」


根元についているスイッチをONにしてみると――


「あっ!?あああっ!す、すごいっ……あああっ、お、お腹が……はあっ、はあっ、かき回されるっ!」


ウニウニと胴体をくねらせる電動バイブ。
本当に京極先生の膣内をかき回しているようだ。
姿見の前で四つん這いになったあと、右手でバイブの根元を掴んでゆっくりと出し入れする。


「いうううっ……ひ、ひいっ、あああっ……あひっ……あひいっ!」


バイブにこねくり回される快感。
ギュンと奥まで入れ、子宮の入り口を何度も突いて突いて突きまくる!


「あひっ!あひっ!お、お腹がっ……ああっ!んああっ……はあっ、はあっ、はあっ」


止め処なく溢れる愛液が、京極先生の太ももを伝って床に落ちてゆく。
バイブを持っている手もぐっしょりと濡れて、あの潔癖症の京極先生の面影は一つもなかった。
グチュグチュといやらしい音を立てながら、おいしそうにバイブを咥え込むアソコ。
クリトリスが赤く充血して大きく膨らんでいる。
快感から抜け出せない身体っ。


「ああっ、いいっ!いいっ!お、奥に当たって……ああっ!ひ、ひぃっ!ひぃぃっ」


理性などと言う言葉は存在しない。
ただ性への欲望だけで動いているという感じだ。
そんな狂った京極先生の姿を、ビデオカメラのレンズはずっと捕らえていた。


「ひぃぃっ!イクッ!イクッ!またイッちゃうっ!はあ、はあっ、あひっ、あひっ……んあああ〜〜っ!」


京極先生のアソコがバイブを一際締め付ける。


「ひうっ……ひうっ……ひうっ……ううっ……はぁ、はぁ〜っ……うううう」


焦点が定まらない瞳。
痙攣し続ける身体。
あまりの快感に、京極先生――勇樹は失神してしまったのだった――



裸のままぐったりと倒れている京極先生。

どうやら、勇樹はイッた弾みで京極先生の身体から弾き出されてしまったようだ――





う……う〜ん……


朝になって、ようやく目を覚ました京極先生。
妙にだるい身体を起こして部屋を見渡すと、下着等がばらまかれ散らかり放題。
自分は全裸でパンティを頭にかぶり大人のおもちゃで自慰行為をしていたようだ。
それに自分は酒を全然飲まないのにかなり酒臭い。
カードの領収書はおもちゃを自分が買ったことを示している。


「これを、、、私が?」


傍らにあるデジタルビデオカメラを再生してみると、自分が学校のトイレでオナニーをしている場面、女生徒を先生の権力をかざして無理矢理オナニーさせた場面、店で自らストリップショーをしている場面や、鏡を見ながらおもちゃを使っての自慰行為などが映っていた。


「これが私?、、嫌ぁ!、、、はぅ!」


再び目を見開き身体が硬直する京極先生。その後、


「ふう、ただいま。でもあの録画したDVD、先生に見られちゃったか、さっさと自分の部屋に持っていかないとな」


そうしゃべった京極先生は、先ほどまでパニック状態だったにもかかわらず、落ち着いた表情でブラジャーを着け、ノーパンにストッキングをはき始める。そして、ふと鏡に映る自分の姿を見つめると

「なかなか色っぽいじゃん、、、着替えるのめんどくさいからこの格好でいいか。どうせ恥ずかしいのは俺じゃないしな」


と言い、デジタルビデオカメラからDVDディスクを取り出し、男子寮への扉の鍵を持つと、その格好まま靴も履かずに、部屋を後にするのだった。


「このままディスクを俺の部屋の郵便受けに入れるのも何だかつまらないな、ようし・・・」


そうつぶやくと、勇樹は親友、高志の部屋をノックした。高志がドアを開けると、扉の外には京極先生が立っていた。
だが、その格好はいつもの京極先生からは考えられないような、何とも色っぽくもだらしない格好だ。


「よう、高志。俺が誰だか分かるか?ん?」


そういうと京極先生はくねくねと色っぽいポーズを取った。


「誰って、、、京極先生に決まってるじゃないですか」


困惑して答える高志。


「そうよね、当たり前よね、私、京極先生なのよ」


京極先生はなんだか嬉しそうだ。


「それにどうされたんですか?こんなに朝早く、、、しかもその格好、、、」

「ああ、この格好?これは私の趣味よ。そんなことよりもこのDVDディスク、勇樹君に渡してほしいの、よろしくね」


そう言ってウインクすると、京極先生はスタスタと部屋を後にするのだった。
その後ろ姿はストッキングがだらしなく下がり、お尻が半分以上丸出しの状態だった。
高志はDVDディスクを手にただただ呆然と京極先生を見送るしかなかった。


「へへ。あいつ、この姿を見てえらく驚いていたな。そりゃそうだよなぁ。あの京極先生がこんな淫らな格好をしているんだから!」


女子トイレに入った京極先生が自分の身体を眺めながら、いやらしい笑みを浮かべた。


「折角だから……このままオシッコしちゃおうかな!」


パンストを下ろさないまま洋式の便座に座った京極先生。
少し足を広げて、じっと股間を見ている。
すると――


チョロチョロ……シャーッ!


割れ目の間から勢いよくオシッコが流れ出し始めた。
しかし、パンストを直穿きしたままだ。
その生地に阻まれたオシッコが太ももを伝わり、お尻の方から落ちてゆく。

オシッコの生暖かい感触が太ももからお尻にかけて伝わってきた。


「うわぁ……京極先生がお漏らししているみたいだ。すげぇいやらしいっ!」


しばらくするとオシッコの勢いがなくなり、お尻からポタポタと雫が垂れるだけになった。


「信じられないよな。こんな京極先生……はぁ……私、パンスト穿いたままオシッコしちゃったわ!ついでにオナニーもしようかしら。ね、いいでしょ、勇樹君!」


そう言うと、オシッコで濡れたパンストの中に右手を突っ込み、クリトリスを直接弄り始めた。


「あっ……はんっ!勇樹君っ、もっとしっかりと弄って頂戴。そうじゃないと……私、イケない身体になっちゃったのっ」


左手でブラジャーを捲り上げて乳首をつまみ、右手でグチュグチュとクリトリスを刺激する。
昨日の夜にオナニーした感覚が蘇ってくる。
京極先生の身体が、あの時の快感をしっかりと覚えているようだ。
身体がもっと、もっとと快感を欲しがっている。


クチュクチュ……クチュ……クチュクチュクチュッ!


パンストの中でいやらしい音を立てるアソコ。
いつの間にか指が中に入り込み、まだ開発されきっていないGスポットの辺りを刺激している。


「はあ、はぁっ……ここらへんかしら……んんっ……あっ……な、何だか……すごく感じるっ」


指を折り曲げて、その感じるところをグリグリと刺激する。
すると、下腹部がえぐられる様な感覚が、クリトリスとは違った更なる快感を放ち始めたのだ。


「ああっ……こ、ここっ……すごいっ……こんなところがっ……あっ、ああっ、か、感じるっ」


硬く尖った乳首をギュッとつまみ、京極先生のアソコに入り込んだ指がGスポットを刺激する。


「はあっ……はあ、あふっ!あっ、イイッ!ここがイイッ……こ、こんなの……す、すぐに……イッちゃいそうだっ!」


つま先をギュッと曲げて気持ちよさを表現する。
もちろんそれは勇樹が意識してしていることではない。
京極先生の身体が自然と取っている行動なのだ。


「はひっ、はひっ……ああっ……あああっ。あうっ、あうっ……ああっ……も、もう……だ、だめだぁっ!」


グチュグチュグチュ、グチュグチュグチュ――

手の動きが更に早くなり、京極先生の身体を快感の園へと導いてゆく。


「ああっ……くるっ……くるっ……ああっ、あっ、あっ、あっ………………ふあああああっ!」



ビクビクビクッ!
太ももをギュッと閉じて天を仰ぐ。
極上の快感が勇樹を襲い――


またしても京極先生の身体から弾き飛ばされてしまったのだった。
指をアソコに入れたまま、情けない表情で気絶してしまった先生。


しばらくして――


「え?、、、私さっきまで部屋にいて、、、それにこの格好、、、、キャー!」


そう叫んだ京極先生は、また気を失ってしまったのだった――


――自分の身体に戻った勇樹。

「楽しかったなぁ、先生には悪いけど、あの身体、俺が女になりたい時のメインボディにさせてもらうかな!」


すっかり京極先生の身体が気に入った勇樹は、今でもたまに京極先生の身体に入り、好き勝手に操って遊んでいる。京極先生になりすまして保護者面談(二者面談)で自分(勇樹)を褒め称えたり、凝ったオナニーと称して、京極先生の身体で自分の身体とのSEXも楽しんだりもした。


プライドが高く、気丈な京極先生は、一見いつもと変わりなくきちんと自分の仕事をこなしている。しかし、その性格が災いして、自分の記憶がたまに数時間程抜けてしまう事を誰にも相談せず、疲れのせいだと自分の中で解決してしまい、気にかけないように無理矢理努めてしているようだ。もちろん精神科にも通っている様子は見られない。


「先生がああいう性格で助かったよ、精神科とかに行かれたら後々面倒だしな!」


今日も校舎の屋上で京極先生の身体に乗り移っている勇樹。
いつものスーツ姿だが、実は下着をつけさせていない。
こうやって先生の身体を、快感を楽しんでいるのだ。

ゆっくりと歩いて、グランドが見えるところで立ち止まった勇樹は、部活動をしている女子生徒たちを見ながらいやらしい笑みを浮かべた。

「さて、次はどんな奴に乗り移ろうかな…ニシシ…」

 

END

 

後日談(おまけ)

日曜日…勇樹は、ふと、外を見ると、村上先生と体育の先生、水野 まどかが海水浴に車で出かけるようだ。それとは別に京極先生も寮の玄関から現れた。京極先生は休日だというのにビシッとスーツを着て、ちょうど出かけるところだったようだ。


「あ、俺が京極先生になってた時に、村上先生と海に行く約束したんだった!やべぇ!」

勇樹はすかさず幽体離脱した。


「先生、本当に一緒に行かれませんか?この前約束したじゃありませんか」

村上先生は納得のいかない表情でそう訪ねた。

「今日は教育委員会の会合に行かなければならないので、私がそんな約束するはずがありません。それに私が海水浴なんて…砂浜や現地のシャワーは汚くて…それに水着…あんな肌を人前に晒す格好するなんてはしたない…日に焼けるだけで全然面白くな…うっ、あぁ…」

「先生?どうされました?」


京極先生はカッと目を見開いて硬直している。その後、苦しそうに瞬きを数回した後、大きく深呼吸をした。


「…ふう、行きましょう。会合なんかどうでもいいわ」

「え?だって今…」


京極先生の突然の豹変ぶりに二人は戸惑っているようだ。


「今、急に気が変わりました。私も行かせていただきますわ。水着は向こうで買います。露出度が高いビキニがいいかな!じゃ、行きましょう!」


勇樹に乗り移られた京極先生はスーツ姿で他の京極先生二名と共に海水浴に向かうのだった。

女三人で海水浴…ニシシ…

その後も勇樹は色々な人物に乗り移って、楽しむのであった――

 

移身(第7話)……おわり





あとがき

tira
様にわがままを聞いていただき、私の拙い文章を完成させていただき本当に感謝しています。
また、私の拙い文章の部分を我慢して読んでいただいた皆様には本当に感謝しています。
ecvt
でした。


BBS
に書き込んでいただいた内容+メールで戴いた内容に加筆したこの作品も、
何とか無事終了することが出来ました。
7話まで続くとは思っていませんでしたが(笑

読み手と書き手が共同で作り上げた作品。
私としても、とてもよかったと思います。
やっぱり、初めての方が書こうと思うと、こんな感じで何かのきっかけが必要なのかもしれませんね!
ecvt
さんと一緒に書いて、楽しかったです。

それでは最後まで読んでくださった皆様、どうもありがとうございました。
Tira
でした。