2005年 2月号 

BOA SPORTS 通信

 BOA7周年

BOA SPORTS CLUBは独立して7年が経ちました。子ども達の成長の為のより良い環境を!という姿勢で、ここまできました。皆さんの温かい応援と支えと子ども達の成長があったからこそだと思っています。 時の流れは早いもので、今年は僕も30歳になります。 子ども達には成長する姿を毎日楽しませてもらい、1月には僕のやり方でできるだけ沢山の子ども達にサッカーを広めたいという夢を叶える為に、インドネシアへも行ってきました。まだまだ「子ども達の為に」は試行錯誤の毎日ですが、 これからもできるかぎりBOA SPORTS CLUBが子ども達にとって最高な場所になるように頑張りたいと思います。よろしくお願いします。

 夢を叶えにインドネシアに!

 期間中の変則的なトレーニングへのご理解とご協力ありがとうございました。 おかげ様で充実した時間を過ごす事ができました。

    

 今回、サッカートレーニングを行った場所は、インドネシアのBANDENGAN小学校です。
 左上の写真は前日に先生と打ち合わせに行った時に、門の前で撮影したものです。 小学校に行って(インドネシアに滞在していてもそうですが)、何十年か前の日本の小学校もこんな感じだったのかな?って思いました。 小学校の校庭はグランドというよりは、中庭という感じです。(右上写真)教室の作りや机なども日本の小学校と比べると、粗末なものですが、僕にはそれが貧しさよりも、どこか懐かしい温かいものに感じました。 物を大切に使用している子ども達や先生の人柄からかもしれませんね。 

         教室にて自己紹介

 当日、子ども達は照れながらも、素敵な笑顔で迎えてくれました。 ここの子ども達にとってサッカーは人気のある遊びの1つだそうです。 教室から外に出ると急に元気になるところは日本の小学生と変わらないですね(笑)。
外に出て、びっくりした事があります。 インドネシアの子ども達は『はだし』サッカーをします。 暖かい気候なのでサンダルで生活をしている彼らにとっては、サンダルを履いたままよりもはだしの方がプレーしやすいという事だとは思いますが‥‥。グランドは小石や小枝が落ちていて、日本の様に整備されていません。 内心「痛いでしょ?」と思いながら様子を観ていましたが、そんな様子は全くありませんでした。
はだしに驚いたことは、足の指の形。 指が扇状に広がり、地面をしっかりと掴んでいました。現代人は足の指が弱くなったという話は、昔どこかで聞いていましたが「こういう事か」と納得しました。 はだしの効果はキックにも出ていました。

    

 当日の「BOA海外サッカー教室」は、1年生〜中学3年生までが一緒にプレーをしましたが、1年生の子でもインステップキックがしっかりと蹴れるのです。 BOAでは子ども達の成長に合わせて、その年代に合った技術をトレーニングしていきます。1年生の時期にキックを集中して指導することがないので、比較はしにくいのですが、体の小さな子も、素晴らしいキックをするので本当に驚きでした。 このキックは教わって学んだものではありません。はだしでボールを蹴った時に1番痛くない場所の1つがこのインステップキックなのです。 逆に低学年生のキックに多いトゥーキック(つま先)は、はだしで行うとすごく痛いです。 シューズを履いていても痛いときがあるくらいです。 だから、彼らのキックは何度も痛い思いをする中で自分の体で自然と身につけたキックなのです。 これはBOAのみんなもチャレンジしたいですね。 ひょっとしたら何度もお手本を見ながら繰り替えし練習するよりも、はだしで1度思い切りサッカーをする方がキックのマスターにはいいのかもしれませんね。 さすがに小石交じりの環境では危険なので、夏合宿などに芝生の上で「はだしサッカー」にチャレンジしたいと思います。

    

今回、インドネシアの子ども達は本当に喜んでくれて温かく迎えてくれました。 コーチという立場から見ると日本は先日のアジアカップでの優勝や前回のワールドカップベスト8などでアジアでは上位という感覚がありますが、現地の子ども達の身体的能力(キックや足腰の強さ)またハングリー精神を実際に感じると安心してはいられないと思いました。 今回、出会った様な子ども達にもし組織的にサッカーをする場所があるかと思うと恐怖感さえ感じてしまいます。 
また、言葉がほとんど通じなくてもボール1つで楽しい時間を過ごす事ができる、サッカーというスポーツの魅力を改めて感じる事もできました。
 僕が感じてきた事全てをBOA通に載せることは難しいですが、沢山の事を感じてきました。 BOAの卒業生が寄付してくれたユニフォームや不評?だったビブスや使用してきたボールなども、すごく喜んでくれました。 ボールタッチやフェイントの技術などは1度見せると、目を輝かせて、繰り返し練習していました。逆に、最高な笑顔や「はだし」の様に彼らから学ぶ事も沢山ありました。日本の良さや自分達の恵まれた環境もあらためて知ることもできました。
今回感じてきた事は、指導の中でも伝えていきたいと思います。また、これからも機会を作り今回の様な海外活動を続けていきたいと思います。ご理解とご協力お願いします。

 

 CTNカップ

 2月11日(祝)妙正寺川運動公園にて行われました。

BOA VS 本郷 0−2 0−0 計0−2 

中野区連盟に登録してから2年連続で4位となり中野テレビ内の放送には毎回、長い時間映ることが出来ましたが、今回は残念ながら1回戦で負けてしまいました。 この大会は6年生大会です。相手チームは、もちろん6年生がほとんどです。 対するBOAは6年生1人、5年生3人、他は4年生です。1番の収穫はその学年差を言い訳とせず、本気で勝利を目指して準備をして当日も試合終了まで戦う事ができた選手が何人かいたこと。 この事が僕は本当に嬉しかったし成長だと思います。 当日は主力メンバーの風邪による欠席もありました。今までだったら「相手は6年生だったけど、よく頑張ったね。」で終わってしまったかもしれません。 けれど今回は悪条件を言い訳とせず、本当に勝利を目指し頑張る子がいました。 逆に言うと他の子も、どんな条件でも戦えるという事です。戦わなければいけないのです。はじめから自分に言い訳してしまい、100%のプレーが出来ないのではもったいないです。 自分が損するだけでなく仲間がかわいそうです。 少なくても、今回の大会が最後になってしまう6年生がいます。そんな6年生の為にもメンバーに選ばれた以上、全員が同じ想いで準備をしてプレーしてほしかったと試合後は思いました。BOA唯一の6年生、じゅんぺい君のプレーは最高でした。 声を出して周りを盛り上げるタイプではないのですが、ボールを追いかける姿、ドリブルで勝負を仕掛ける姿、1つひとつのプレーから「あきらめないで、絶対に勝ちにいこうぜ!」という強い意志が外から観てても伝わってきます。 BOA入会からじゅんぺいのここまでの成長に涙さえ出そうになります。本当にかっこいい男に成長したと思います。 残念な結果になってしまいましたが当日、一緒にプレーしたメンバーは彼の試合後の涙を忘れないでください。 そして卒業まで淳平から沢山の事を吸収してください。 次回の試合は最高の試合をして気持ち良く送り出してあげよう!