だからお願い、呼吸を止めて。

 

 

 

 

 

2、呼吸

 

 

 

 

 

日番谷君は綺麗。

顔が綺麗。肌が綺麗。髪が綺麗。瞳が綺麗。

見つめられるとドキドキするの。

眼が合うと視線をそらせない。

彼の真剣な瞳が私を捉えて離さないから・・・

その度に呼吸が止まりそうになるの。

 

日番谷君は綺麗。

姿だけじゃないの。

十番隊を背負う、その気高い精神。動きに無駄のない刀捌き。氷輪丸生み出す雪の結晶。

彼の戦い方はとても綺麗。

見る者の目を奪い、魅了するの。

 

「日番谷君は綺麗だね。」

「は?お前何言ってんだよ。」

「私は好きだよ、そういうシロちゃん。」

「シロちゃんは止めろ。」

「シロちゃん、大好き。」

「おい、雛森。」

「私ね、日番谷君を見てると幸せな気分になれるの。」

 

幸せで幸せで胸が一杯になるの。

このまま死んじゃってもいいくらいに。

 

「・・・殺されるなら、私、日番谷君がいいな〜。だって、日番谷君見ながら死ねるもの。だからちゃんと正面から殺してね。」

「断る。俺は雛森を死なせたくねえ。」

「やだな〜、“もしも”の話だよ。それに日番谷君が護ってくれるんでしょ?」

「当然だ。」

「でもさ、万が一私が死に掛けて、もう助からないって分かったら、日番谷君が止め刺してよ。」

 

最期に感じるのは貴方がいいから・・・

 

だからお願い、貴方が私の呼吸を止めて。

 

 

 

<後書き>

 このネタを作った頃、丁度某サイトでダークな日雛を読んだ影響か、ブラック雛森が脳内に降臨してくれました。死にたがり?な雛森さんですねえ。テーマが呼吸なのに・・・。それから何故か入力している途中にタッ●の曲が頭の中を流れていきました。星屑ロンリネス〜♪ってね(古!)

 

 

2005/06/24 UP