<注意>
この話はギャグです。そしてリョ桜はかすりもしません。本当にくだらない内容なので、それでも構わないという方だけ読んでください。
小春日和
本日は青学男子テニス部レギュラー陣+αで花見をする。会場では桜は満開。まさに春爛漫といった状況。天気は快晴。気候も穏やか。ぽかぽか陽気である。
菊丸英二は空を見上げると思い切り伸びをした。彼は顔に張られた絆創膏とはねた髪が特徴的などことなく猫を思わせる少年である。むしろ猫そのものだろうとかいうツッコミはこの際無視である。
「う〜ん、いい天気だにゃ〜。こういうのを小春日和って言うんだろうね。」
一人納得している菊丸に彼の友人不二周助は言った。
「英二、浸っている所悪いけど、小春日和は春じゃなくて秋の天気のことを指すんだよ?しかも十一月頃。」
「へ・・・?」
キョトンとする菊丸に不二は苦笑する。もっとも基本的にいつも笑顔を浮かべている不二なので、それが苦笑なのか嘲笑なのか爆笑なのか区別がつかないのだが。
「正確には小春日和とは神無月・・・陰暦十月頃の暖かい天気のことを指す。小春日とも言うな。新暦・・・つまり太陽暦で換算すると大体十一月頃になる。」
「うお!乾!?」
いきなり会話に乱入してきた背の高い眼鏡の男。彼の名は乾貞治。通称データマン乾。驚く菊丸。乾の眼鏡が怪しく光った。まあ、これはいつものことである。
「でも英二、こんなことも知らないなんて、これから高校生としてやっていけるの?」
不二が言う。
「というかよく進学できたよね。」
「不二!」
笑顔で毒を吐く不二に菊丸は堪らず叫んだ。これ以上聞いていると再起不能になるまでへこまされそうな気がしたからである。
「だが、英二がいつまでたっても頭が悪いというのは困るな。これからの時代テニスに頭脳も必要だろう。」
「そうだね、乾。」
乾の言葉に不二も賛成する。
「そこでだ、英二。このDHAがたっぷり入ったイワシ水を・・・。」
乾が徐に取り出したのは、かつて六角中とのビーチバレーの際、数々の伝説を生み出した恐怖の液体(最早飲料扱いでない)だった。というかどこにそれを隠し持っていた、乾よ・・・。
「さあ英二、ここは一つグイッと。」
そう言ってコップに注いだ液体を薦める乾。
「そ、そんなもの・・・誰が飲むかぁあああああああ!!」
菊丸の絶叫が響く中でも桜は綺麗に咲いていた。
終わっとけ(死)
<後書き>
別名『The勘違い』。ありがちネタ、しかも短い。いろいろすみません。水無月は別に小春日和を春だと思っていたくらいで将来が危ぶまれるとは考えていませんよ。何らかの形で恥をかく可能性はありますけど。