人がそのままの大きさで映るスクリーンのサイズは、床面から少し浮かして設置したとして120インチ(1.5m × 2.7m)は欲しいところです。スピーカを後退させれば左右の壁すれすれにスクリーンが上下できそうです。 MH680型のシミュレーションでも3.05mなので買い替えずに済みそうです。
問題は3mを超える電動スクリーンのフレーム・サイズです。現状では天井のスクリーン格納庫に入り切りませんが、左右に大きめの穴を開けてもぐりこませればなんとかなりそうです。オーディオ・ルームに収まってくれさえすれば、正面の壁が映像で埋め尽くされます。おおいに期待出来そうです。
フェーズ II
天井ギリギリの高さの狭い場所で固い針葉樹の構造用合板をカットしなければなりません。「廻し引き鋸」が引けそうにありません。ホームズ電動用工具のコーナを探して「バッテリ仕様の小型電動のこぎり」を見つけました。これなら大昔アルミシャシに四角いパワー・トランス用穴をカットしたのと同じ要領で出来そうです。
狭くて見にくい暗いがりの作業です。養生を兼ねてガム・テープをカット・ライン沿わせて貼り、内側を目印に電動ドリルでガイド穴を開けてからカットしました。スクリーン・フレーム左右に潜り込ませる要領で水平に取り付けたサポート金具に設置することができました。落下防止セーフティ・チェーンを取り付け完了です。
バッテリ仕様の小型電動のこぎり |
左側穴:ガムテープ内側のカット・ラインに沿ってゴリゴリと・・・ |
右側穴も貫通しました |
サポート金具に設置、セーフティ・チェーン取り付け |
見落としが・・・
垂直方向下部が映らない
プロジェクタを持ち上げて後退させたところ100インチを超えるとプロジェクタ室下あごが影となってスクリーン下半分が映りません。いろいろな制約でプロジェクタ室の高さに余裕が無かったのが敗因です。
120インチいっぱいに広げるにはどうしたら良いか?ミラーをダブルで組み合わせればとか、短焦点プロジェクタならどうか、実際にどうなるか検討を重ねて具体的な対策が得られるまで時間がかかりました。
100インチを超えると下側が影に隠れて・・・ヤレヤレ |
ミラーか短焦点プロジェクタか?
天吊り金具でプロジェクタを天井設置したとき、投影距離を稼ぐ2つの方法があります。茶色の破線で示す高品質ミラーによる方式は、プロジェクタ本体や視聴者が影になってしまうため垂直シフト機能または台形補正機能が必要です。大半のプロジェクタが使える反面、茶色の矢印までしかスクリーンに近づません。
視聴者の影が映りこんで興ざめとなる窮屈さは、導入して運用してみないと気づきにくいプロジェクション・システムの欠点の一つといえます。頭上高く設置した短焦点プロジェクタなら、緑色の矢印が示すようにスクリーンに近づいて視聴が可能です。リラックスして見下ろす視聴スタイルさえ夢ではありません。
短焦点プロジェクタは自由な視聴スタイルが得られます |
天吊り設置
短焦点DLPプロジェクタ
シアターハウスKG-SP2B型天吊り金具と、BenQ TH682ST型DLP短焦点プロジェクタをチョイスしました。120インチ・スクリーンへの最短距離は1.83mと超至近です。TH682ST型はMH680型購入直後に発売されたモデルで短焦点を除けばほぼ同一の機能です。オーディオ・ルーム工事中に発売されていたら・・・多くを学ぶことができたので良しとしましょう。
TH682ST型DLPプロジェクタ |
シアターハウスKG-SP2B型天吊り金具 |
吸音材を剥がしてベスト・ポジションを探しました |
壁いっぱいの120インチスクリーン隅々にフォーカスします |
コンクルージョン
iMAXシアターの床から天井までの超大型シルバー・スクリーンと鮮明なDPLプロジェクタション・システム、そのパフォーマンスの冒頭に流れる"Be part
of one"さながらに、映画のシーンに入り込んでいるかような疑似体験や迫真の臨場感が気に入っています。
システム規模は比べるまでもありませんが、2mの距離にある120インチ・スクリーンは視界いっぱいに広がります。映像の中にいるように感覚できる没入感は、近い分却って強いのではと思えます。スクリーンの大きさは映像システムの要といって良さそうです。
コンピュータ・ディスプレイとしても1920x1080です。もっと解像度が欲しい時が確かにあります。左上から右下まで首も動かさないと全体をカバーできないのも事実です。が、これが実に良い。文章編集作業で見落としが少ない。使って初めてわかる長所です。