2020年 新春企画

オーディオ・インターフェース

2020' 1/1

ウェブからのダウンロードや専門誌に付録のミュージック・ファイルのデータ・レートの高速化は目覚ましく192kHz24bitのハイレゾ・ファイルが珍しくない.手持ちのデジタル・レコーダ もZOOM H6型(96kHz / 24bit),Sony PCM-D10型(192kHz / 24bit)と順次加えて192kHz24bitレコーディングも可能になった.ミュージック・サーバ上のミュージック・ソースのデータ・レートはCDレベルの44.1kHz 16bitからハイレゾ192kHz 24bitまで混在している.

Sony PCM-D10

UAC-8オーディオ・インターフェース / ZOOM
オーディオ・インターフェースとしてデータ・レートやレゾルーションがまちまちな これらのミュージック・ファイルを操作無しでプロセスするZOOM UAC-8型をチョイスした.アナログ8ch入力アナログ10ch出力全チャンネル192kHz24bitに対応している.インターフェースはUSB3.0,プロ機器の風格があるラック ・マウント仕様だ.

フロント・パネル

インストレーション
ドライバーのインストールはWin10コンピュータとUSB接続せずに行う.フロント・パネル操作を司るUAC-8 MixEfx ユーティリティをインストールしてUSB3.0ケーブルで接続すれば準備完了だ.リア・パネルのメイン・アウトプット端子にフォーンRCA変換プラグを差し込めば2chステレオ出力される.

Windows標準のメディア・プレーヤやfoobar2000,x-アプリ他などなどのソフトウェア・プレーヤなどはUAC-8 MixEfxはデフォルトのままサウンドの再生設定にライン ZOOM UAC-8 Audioを既定に変更するだけで音出し出来る.フロント・パネルのレベル・ツマミ操作で音量調整ができるので便利だ.

リア・パネル

 

コンピュータ上のサウンド設定

SSC-X/R2への組み込み
愛用しているSSC-X/R2とのコンフィグレーションだ.ドライバとしてZOOM UAC-8 ASIO Driverを選択しておく.常用の2chマルチチャネルの設定は,クロスオーバ周波数150Hz,スロープ120dB/oct,ウーファレベルー10dB,トイータレベル0dB,トイータ遅延距離18cmだ.

SSC-X/R2 ドライバ設定

 

SSC-X/R2 クロスオーバ設定

SSC-X/R2 & UAC-8 MixEfx ユーティリティ設定
UAC-8 MixEfx ユーティリティがデフォルトのままで行うには,ウーファへはリア・パネルのメイン・アウトプットLRからトイータへはライン・アウトプット12からそれぞれ のメイン・アンプ入力に接続すればよい.この接続ではウーファ・レベルがフロント・パネルのレベル・ツマミで変化してしまう.レベル固定が望ましい.

UAC-8 MixEfx 操作パネル右寄り上のCOMPUTORサブパネル上部の「DAW3-20」ボタンをクリックしてサブパネルを展開する.レベル操作パネル下部の「LINE OUT 1/2」タブをクリックしてDAW1/2のレベルを0dBにDAW3/4のレベルをー∞に設定する.同様に「LINE OUT 3/4」タブをクリックしてDAW3/4のレベルを0dBにDAW5/6のレベルをー∞に設定する.

ウーファへはライン・アウトプット12からの接続トイータへはライン・アウトプット34からの接続とそれぞれ変更になりフロント・パネルのレベル・ツマミでウーファ・レベルが 固定される.

LINE OUT 1/2タブでDAW1/2のレベルを0dBにDAW3/4のレベルをー∞に設定

 

LINE OUT 3/4タブでDAW3/4のレベルを0dBにDAW5/6のレベルをー∞に設定

エピローグ
使用中のローランド UA101型はサンプル・レート(データ・レート)を変更するのにフロント・パネル操作に加えて電源のオン・オフ操作が必須だ.電源のオン・オフ操作で出力にポップ・ノイズが発生するため 予めメインアンプの電源もオンオフする操作が必要で煩わしかった.データ・レートの異なるファイルの連続再生はできなかった.

UAC-8はソース・ファイルのデータ・レートが変わっても自動でソース・ファイルに追尾して変更してくれるのが便利だ.入れ替えて音を聞いて驚いた.空間に浮かぶボーカルや楽器が自然だ.水平方向の定位がスピーカの設置幅を超えて更に広く配置される.音の違いは大きくはなく,音の佇まいが端正になり鮮度が増したような変化だ.