2020' 6/10
プロローグ
FF15ベンチを走らせて得られたcore i9-10900T内蔵GPUの3Dゲーム性能スコアは1460でした.FF15ベンチ・グラボ・ランキング では最下位の内蔵グラボ・グループに沈んでしまいました.グラボを選んでcore i9-10100Tの総合スコアを見たくなりました.

 

ファンレスPCにふさわしいファンレス・グラボをサーチしてみました.多くのファンレス・グラボは発売年次が古く入門クラスが大半でしたが,その中にGTX1650搭載のモデルを見つけました.GTX1650ならFF15ベンチ・グラボ・ランキング上位を狙えます.

 

FF15ベンチ・グラボ・ランキング (1280x720軽量品質)

 

 

GTX1650ファンレス・グラボ

ネットでPALIT Microsystems社製のNE5165001BG1-1170H(GeForce GTX1650 KalmX 4GB)型ドスパラ限定モデルをポチりました.パッケージと基板のボトム・ショットです.

 

組み込む予定で購入したわけではありませんが,眺めているとヒート・パイプからアルミ・フィンを取り外して 追加工すればファンレスPCのケースに組み込めるのではと妄想しちゃいます.

Geforce GTX1650 ファンレス・グラボ

 

 

インストレーション
PCIEスロットにファンレス・グラボを挿入してロック,デバイス・マネージャのディスプレイ・ドライバーをネットから更新してインストレーション完了です.BIOSで内蔵GPUは無効に設定しました.

ファンレス・グラボを PCIE スロットに挿入

 

ベーシック・パフォーマンス

グラフィックのパフォーマンスはどれだけ改善されるのか?ExperienceIndexOKによるグラフィックスは内蔵GPUでは到達しえなかったサブ・スコア8オーバーをマーク しました.Cinenench R20 スコアも4361とまずまずです.

 

GTX1650 エクスペリエンス・インデックス

 

 

GTX1650 Cinebench R20 スコア 4361

 

 

4Kビデオ編集
Vegas Pro 17メニューのオプションのビデオTABで,GPUによるビデオ処理の高速化(G):フィールド に「最適ーNVIDIA Corporation (Geforce GTX1650)が自動で設定されます.ファイルの名前をつけてレンダリング(R)..のフォーマットとテンプレートの設定を,MAGIX AVC/AAC MP4の☆***(NVIDIA NVENC)を選んでGTX1650/CUDAを 選択します.

インテルのExtreme Tuning Utilityの評価でレンダリング開始でカーブが急上昇し,CPU使用率72%,ピーク・コアTDP64W,ピーク・パッケージTDP66Wに達してしまいコア温度100℃とTjに達してサーマル・スロットリングが発生しました.GTX1650/CUDAのハードウェア・エンコードよる1分尺クリップのレンダリング 時間は尺以下の53秒で終了しました.

core i9-10100T内蔵GPUと比較すると,ピーク消費電力が大きく 発熱量が多くレンダリング時間も長くなってしまうのでグラボを装備する利点が見当たりません.

 Vagas17pro の GTX1650 Cuda 設定

 

GTX1650 Cudaによる4kビデオ編集 (Vagas17pro)

電源ユニット換装
グラボを装着して ベンチマークを走らせると電源がシャット・ダウンしました.このアプリではグラボの定格消費電力75Wに達してしまうためで120W/ACアダプターから400WのATX電源に換装し ました.

 400W ATX 電源に換装

3Dmark
デモ画面が改善され滑らかに表示されます.スコアは桁違いの「3753」をマークしました.このスコアはゲーム・パソコンのランキングでは下位でした.最上位は16コアCPUにRTX2080x2によるSLI構成とのこと.また ,ベンチマーク中はグラボのフィンが素手で触られないぐらい高温(60℃)になります.

 GTX1650 3Dmark 3753

FF15ベンチ
グラボによりスコアは大幅に改善され,1280x720軽量品質のスコアは9683と「とても快適」をマークしました.公表値よりも大きな結果が得られるとニンマリです.標準品質でもスコアは7733と「快適」でした.

高品質の3840x2160は振るわず結果は1423で「動作困難」でした. グラボ放熱フィンは更に高温で実測で70.9℃に達しました.ここまで狙うにはCPUもグラボも別のモデルが必要で排熱ファンが必要な領域です.

ベンチマークのスコアはまさにグラボあってものです.120インチフル4kプロジェクターで観たベンチマーク画像の一枚一枚は,迫真的で美しくリアルタイムに演算生成されての表示と思うと感慨深いものがあります.

 GTX1650 FF15 ベンチマークスコア 3753

 

インテリム・プログレス
ベンチマークでしたが3Dゲームの世界を垣間見ることができました.3Dゲームを快適にこなすには,ベンチマーク・ランキング首位にリストされる高クロック多コアのCPUを選び超高性能グラボを複数SLI接続にすれば頂点が目指せそうです.「バラックセットの今なら確認できるぞ」とばかりファンレスグラボやレギュラーサイズのATX電源までつけての寄り道で楽しいひとときでした.