2020' 7/13
プロローグ
ギガバイト製のZ490I型MOBO上のCPUを取り囲む大きなヒート・シンク・ブロックが頼もしく思えましたが,うち1つがファンレス・メインフレームのCPU排熱ヒート・パイプとぶつか り組み込めません.

MOBO変更
AsrockからZ490チップセットでヒート・シンク・ブロックが異なるZ490M-ITX/ac型MOBOが発売になりました.これならファンレス・ケースに組み込めそうです.BUYMOREに買 いに行きました.(^^♪.

 Z490M-ITX/ac

動作チェック
新規格のUSB3.2,USB3.2ーc,2.5GHzLANが満載です.WifiはacまでのサポートでPS2やLANポートが増えました.CPU,DDR4メモリー,M2.SSD,PSUなどを換装して動作チェック完了です.

 Z490M-ITX/ac バックパネル

 

 CPU,メモリ,SSD,PSUを組み込んだMOBO

パフォーマンス
スーパーパイ104万桁は8秒と同じです.ExperienceIndexOKもグラフィックスが7.8とプラス,プライマリ ハードディスクが8.7と少しマイナスです.Crystal Disk Mark7によるM2.SSDのRead/Writeも微妙に異なりますがほぼ同じです.

エクスペリエンス・インデックス

M2.SSD Read/Write

 

4Kビデオ編集
ギガバイト製のZ490I AORUS ULTRA型MOBOと比べるとレンダリング時間はわずかに長くなりました.レンダリング中にパッケージTDPが定格越えの54WをマークするZ490I型と異なり,Asrock製のZ490M-ITX/ac型MOBOはレンダリング中もi9-10100TのパッケージTDPが定格の35Wを超えることがないようにパワー・リミット・スロットリングが有効になります.

Vegas17proによる4kビデオ編集

 

FC5αメインフレーム
CPU排熱ヒート・パイプ・システム搭載のファンレス・ メインフレームはファンレスPC実現の不可欠のキー・デバイスですが入手が極めて困難です.4年前にSkylake core i7でファンレスPCを制作したとき,もう1台ゲットしておきました.梨地黒色アルマイト仕上げの分厚いアルミ・フロント・パネルや左右の大型ヒート・シンクがかっこいいです.

FC5α型メインフレーム

インストレーション
テスト用のCPUファンを外してからヒート・パイプを組み付けFC5α型メインフレームに組み込みます.ヒート・パイプとCPUのヒート・スプレッダーとの接合面や,ヒート・パイプとメインフレームの排熱フィン・ブロックの接合面は放熱用シリコン・グリスを塗布します.Z490M-IYXac型MOBOに全機能が搭載されているため メインフレーム内はMOBOとスロット・イン・ブルーレイ・ドライブだけとシンプルです.

ヒート・パイプ・システム 

オーバー・ビュー 

エピローグ
第10世代Comet Lakeのcore i9ファミリに10コア/20スレッドのTDP35WのTバージョンを昨年ネットで見つけました.排熱システムの物理的な互換があるとのことでファンレスPCに採用すべく発売を 首を長くして待っていました.

無音のファンレスと騒音レベルがどんなに低くても静音とは異なります.オーディオ・ルームに設置すると聴こえない程の小さな雑音でもあれば音楽の印象は全く別物になってしまいます.経験しない限りけっしてわからない世界です.

何年か前ハワイ島のスター・ゲージング・ツアーに参加して驚きました.往復8時間かけ各国の天文台が並ぶマウナケア山頂で見上げた満天の星々の圧倒的な数と密度は都会の薄明りの 星々とは別物でした.見えないものは分かりません.

音も雑音の関係も似ています.ピアニッシモから始まるオーケストラのハーモニーのひそやかさや ,曲間とエンディングのホールトーンの消え入る響きやかそけき微塵さをもらさず聴くには・・・ファンレスPCだけがもたらしてくれます.