■おしゃべり写真館 ■ −第29話−

 

「4度目の冬の北海道」

写真&文 広沢しげお

 

 今年も冬の北海道へ行ってきた。最初に行ったのが99年、2年間のブランクがあって、2度目が02年、それから3年続けて今年が4回目となった。  参加しているのは全日本写真連盟の撮影会で、指導してくれるのは帯広で写真館をやっている関口哲也さん。道東を中心に風景を撮影している方だ。

 最初の時はポジとネガとで撮影した。2回目の02年からデジタルに切り替えた。01年暮れにEOS-1Dを購入し、これと予備機にD30を持っていった。この時はまだデジタルで撮影する人が少なく「全てデジタルで参加した人は初めて」と関口さんに言われた。メモリーカードを十分持っていなくて、手持ちのものを全てかき集めた。  03年はノートパソコンを携帯した。同時に予備機もD30からD60へアップした。撮影した画像データを宿に戻るとすぐにパソコンに取り込んで、メモリーカードの画像を消す。デジタルカメラ、電池が命なので毎晩の充電は欠かせない。この時苦労したのが気温低下による電池の消耗。早朝の十勝川周辺や夜明け前に羅臼港から乗った船、どちらも氷点下20度近くまで下がり、すぐにバッテリーが上がってしまった。

 そして、今年用意したのが<Nexus>という外部電池。これは、朝日新聞社映像本部がアトランタ五輪向けに共同開発したリチウム電池。薄型なのでカメラマンベストに入れて、そこからコードをカメラまで引っ張る。電池を体で暖めておくため、温度低下による消耗がない。また、コードを取り替えればパソコンの予備電池にもなる。リチウムだからメモリー効果が少なく、放電せずに充電できる。これに1GBのメモリーカードをセットすれば7〜800枚の撮影が可能だ。  しかし、今年の北海道は暖冬。せっかく用意した機器だったが、ご利益の少なかったのが残念。

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