蛮王コナンは死して伏す
謎めきたる星空のもと
竪琴は彼の笑声なれど静まり 悲しげに黙す
彼の若々しき頭は冷たき土の上に
騒々しき争いも彼にはもはや聞こえず
かつて喇叭の鳴り響きたるところに今は哀歌があるばかり
経帷子の如く彼を包むは昔日の記憶
戦いの日は終わりぬ
死が彼の血を流す
彼は恋人を愛するが如く戦いを愛し よく戦いたれど──
彼の倒れ伏したる場所にて 彼の若々しき肉体は大理石の如し
夜の他すべてを斃したる剣も折れて共にあり
そして神話時代の王を語るが如く 我らの言葉は語るべし
今こそコナンのことを 夢見人の探し求めた地を流離いし男
そして今や1年が過ぎ去り
当てもなき幾世紀の奔流へと流れ込んだ
我が双眸は見据える 時代の波のうねりを
それでも記憶は絶えず心を鞭打つもの
揺れ動く曇天の大洋に雨が降り注ぐが如し
すべての過去と未来が合一する──
どこか世界の彼方 夜の果てでは
双子の星が巡る 死滅せし太陽の周りを
鴎を風に逆らわせ アイリスを開花させるもの
あなたの中で明々と輝いていた銀炎の刃も
1年では馴らしがたい 孤舟だになき海の果てで
それは未だに燃え上がる だが私はこの岸辺に佇む
夜に当惑して あなたの慧眼を失っては
前進する勇気もなし