雪の火

クラーク=アシュトン=スミス


 青白き雪の火が我のために暗がりを照らす
 心も半ば朦朧として迷い
 ここまで森が迫ってきたとは思わなんだ──
 松と黒き糸杉が鬱蒼と生い茂る
 眠りよりも暗く 神秘を孕んで沈黙するは
 彼方なる死の如し そこでは夢の探求も尽き果てぬ
 うねる洞窟は深まるも 我は森を進み行く
 そして昔日からの期待にて立ち止まる

 青白き雪の火が我のために暗がりを照らす……
 されど かつて風が妙なる調べを奏でて枝を押しのけ
 星々の明かりを招き入れたるところには
 黒き静寂があるばかり すべてが奇妙に盲いたる
 海原の下にて夜が更けゆくが如し──
 時に屠られたる夢の沈黙にて満ちたり