星々の歌

クラーク=アシュトン=スミス


上なる夜の最果てより
彗星の死に絶える地下の暗黒まで
光明の支配の外縁より
中天の直中なる薄明まで
目まぐるしく旋回して 我らは飛ぶ
我らの飛翔は炎の斉唱
外なる虚空へと至る絶え間なき焔なり
人々の住まう天球の伴奏
彗星と小惑星帯の声
破壊されし天球の嘆きと共に
見えざる神に対して 我らは永久に歌う──
暗中にて我らの声も消え果てるのか?
虚空は彼の衣装 そは不可侵なり
夜は彼の恐るべき帳──
何と我らの火も霞み蒼ざめることか!

秩序ある旋回より 常に彼方へと
我らの炎の歌声は未知の虚空に響き渡る
世界も 彗星も 星辰も巡らぬ虚空なり
歌声は消えるのみか 彼の玉座に届く前に?

薄明の海の岸辺なき深みを
我らはあまねく翔る 雄々しく彼方へと
運命の嵐が必ずや待つところに
沈黙の大渦が隠れ潜むところに
そして暗黒の岩礁の在りたるところに
星々の変容と滅亡は歌
火の潮流にて立ち上り渦巻く歌──
恐るべき炎の音色の音楽
太陽と世界の消え果てるところ
その和音がひたすら高鳴る
かかる音楽こそ神に相応しからずや?
されど深淵は暗澹として
夜はただ空虚なり
我らの神は聞きたまうのか
そを示す言葉も徴も輝かず

変容の旋回より 常に彼方へと
我らの炎の詠唱は未知の深淵に響き渡る
惑星と恒星の死の歌なり
歌声は消えるのみか 彼の玉座に届く前に?

我らの光のもとで惑星は飛び回り
我らが輝く間は惑星も生きながらえる──
球となりし原子 際限なき深淵を冒すもの
そが連れて行く種族は時間の法則に従い
されど崇高なる夢を愛おしむ
彼らは叫ぶ 帳の背後なる神に向かいて
されど彼は我らの光明の音楽すら
我らの力の轟き鳴る歌声すら聞かぬ
されば彼らの声がいかにして夜を伝わり
無明の虚空にて待つ沈黙を超えてゆこうか
彼らは薄明の中にて 真実を求め足掻く──
されど彼らがいかにして帳を通り抜けられようか
我らの焔の光輝ですら
闇の中では儚く脆きものにして
我らの火ですら かくも弱く暗いというのに!

秩序ある旋回より 常に彼方へと
我らの炎の歌声は未知の虚空に響き渡る
世界も 彗星も 星辰も巡らぬ虚空なり
歌声は消えるのみか 彼の玉座に届く前に?