冬の月光

クラーク=アシュトン=スミス


 白銀の夜の静寂が
 松林に煌々と横たわる
 冷たく白い光を放って月が傾き
 そこでは亡霊のごとき山嶺が光を浴びて夢見る

 そして永遠に眠るかのように青白く
 魔法の谷は彼方にありて奇妙なり
 深き光輝に覆われし下で
 変わることなく永久に広がりぬ

 鋼鉄を刻んだか はたまた磨いた石を刻んだか
 葉もない秋の樹がすっくと立つ
 黒檀の影を投げかけて
 月明かりの野に独り佇む