本町温泉…銭湯にして銭湯にあらず

第１回は和歌山県和歌山市の銭湯温泉である本町温泉を取り上げます。 和歌山市は大ブレークした和歌山ラーメンのメッカ。 街のあちこちにラーメン屋がありますので、温泉に入ってラーメンを食べて帰るのも よいのではないでしょうか。

和歌山市の中心を南北に走る本町通り。中心部から通りに沿って 北に行ったところに本町温泉はあります。見かけはごく普通の街中の銭湯。 番台で銭湯料金を払って中へ入っていきます。

１階と２階の両方にあるロッカーで服を脱いで、いざ浴室の中へ。 そこには無色透明の沸かし湯が入ったタイル張りの湯船と、洗い場が並んでいます。 体や頭を洗いたい人はそこで洗いましょう。温泉が目的ならさらに奥へ。

奥につきすすむと、いよいよ茶色に濁った温泉の湯船が。 湯船の横に飲泉場があるので、試しに飲んでみると強い苦みと塩味。 これはすばらしい。かけ湯して湯船に入ると、濃厚なお湯に肌はべたべた。 うーん、効きそう。そんじょそこらの温泉よりもはるかに立派なお湯です。
（含炭酸・重曹−食塩泉：Na+ 11650mg, Cl- 15850mg, HCO3- 8548mg, CO2 1979mg ：他の温泉の分析表の値と比べれば、いかに濃いかがよくわかります。）

都会のど真ん中でこれだけ濃い温泉が出るところは、全国的にも珍しいです。 しかも、ろ過せずにそのまま提供されているのがすばらしいです （ろ過すれば、温泉の成分と共に、温泉の効能も落ちてしまいます）。 成分が多いと維持管理は大変でしょうが、今の状態を維持して欲しいと切に願います。

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