第8回は、新しくボーリングしてできた温泉の多い京都府の中で、 奈良時代に行基が発見したと言われ、古くから利用されてきた 木津温泉を取り上げます。温泉街は北近畿タンゴ鉄道の木津温泉駅前に あるのですが、幸か不幸か古い建物が多く、海寄りに新しくできた 夕日ヶ浦温泉に比べると、静かとも活気に欠けるとも言えます。
木津温泉の外湯として利用されているのがしらさぎ荘の浴室(上の写真)で、 外観はレトロな雰囲気が漂っています。期待に胸を踊らせて建物の中に入ると、 閑散としていて少々寒いです。服を脱いでいざ浴室に入ると、 かびのはえた壁に囲まれて、お湯がとぽとぽ注ぎこまれている 小判型の湯船が一つあるばかり。(温度的にも視覚的にも)さむいです。 追い討ちをかけるように、非加熱のお湯はかなりぬるくて、 湯船に入ってもそれほど暖まるわけではありません。 しかたがないので、ひたすら長湯することにします。
寒い時期に行った人がみんな「風邪引きそうだった」という感想なので、 結論としては、しらさぎ荘に行くのは、ぬる湯がありがたく感じられる 暑い時期にしておいた方がよいでしょう。
P.S.
ほめてるのやらけなしてるのやらよくわからない文章になってしまいましたが、
個人的には好きです。
追記
1000円出して、建物の横にひっそりと存在する家族湯に入ってみました。
一般の家の浴室と同じぐらい大きさのこじんまりした浴室で、
二人入ればいっぱいになる小さな湯船に
加熱湯のパイプと非加熱湯のパイプの両方から
お湯がどばどばと注がれていて適温です。
関西にある温泉の中で最も贅沢にお湯を使用している湯船と
言ってよいかもしれません。