1. ISO14001とは 

  私たち人類は21世紀を迎え異常気象(温暖化)に遭遇しています。
  私たちの子孫は22世紀を迎えることができるのでしょうか?

 この対策の一つの手段としてISO9001に続き二つ目のマネジメントシステムの規格化を実施したのが、このISO14001です。
 これからは会社経営のみならず全ての活動は環境を配慮した行動が必要であります。

 ISO14001は組織が環境を配慮し改善を進めていく上でのシステムを規格化しており、組織がこのシステムを構築し運用しているかを第三者機関が審査、認証、公表を行うものです。
 この認証取得は顧客への意思表示のみならず、社会への意思表示であり
社会から大きな評価を得ることになるでしょう。


2. ISO14001規格制定の背景
 世界の人口はついに60億人に大幅に超えています。1900年では16億人、1800年では10億人であり、20世紀に大幅に増加したことがわかります。
 21世紀の人口増加は日本では人口減少問題が出ていますが世界では相当の増加が問題となっています。
 人類は生活する上で何らかの生産活動を行っています。これはすべて環境に影響を及ぼす行為です。
 人口増加により環境への影響は拡大しており又、産業革命以降この人口増加と開発による自然環境破壊が地球規模での環境問題となっています。 
 地球温暖化、オゾン層の破壊、酸性雨の被害、熱帯林の破壊、砂漠化の拡大・進行、深刻化する水不足、野生生物種の減少、環境ホルモン、食糧問題等すぐに対策を取らなければ取り返しが付かない状況に、現在はあると言われています。

 この対策としては各国による法規制や経済的な手法がありますが、企業を含む全ての組織が環境問題へ自主的に取り組むための体系的な方策が必要でありBCSDの要請を受けてISOは専門委員会TC207を設置しこのISO14001を制定しました。


3. ISO14001制定の流れ

(1)1972年:ローマクラブ「成長の限界」を発表

(2)1972年:国連人間環境会議「人間環境宣言」113カ国参加

(3)1988年:IPCC(気候変動政府間パネル)国連で採択

(4)1991年:BCSD(持続可能な開発のための産業人会議)がISOに環境マネジメントの規格化を要請

(5)1992年:地球サミット開催、リオ宣言・アジェンダ21等を採択 
                   (国連加盟国172カ国が参加)

(6)1993年:ISOは環境マネジメントシステムのTC207総会を開催

(7)1996年:ISO14001/14004発行

(8)1996年:JISQ14001/14004発行

(9)2004年12月: ISO14001(JISQ14001)改訂

(10)2015年11月20日:JISQ14001:2015発行
   (ISO14001:2015は2015年9月15日発行)

  日本の取り組みはISO9001では大きく遅れたため、ISO14001では
      最初からTC207に参画し規格制定に大きな役割を果たしています。
  

          

4. 最近のISO14001の動向
 ISO14001の取得件数は、ISO9001を超えた伸び率であり、省庁・地方自治体の取得が多いのも、この規格の特徴でしょう。しかしながら、最近では自治体の認証返上が増えています。
 要するに税金を払ってまでの必要性が無いと言うことでしょう。当然ですが。
 しかし、外部からの意見が入らなくなることから取り組みは後退することはやむを得ないでしょう。
 レベルは別としてでも、組織内での取り組みは継続してほしいものです。
 どちらにしても環境保全活動を展開することは有意義な事です。
5. ISO14001規格の概要

 旧規格(2004年版)では4.1項から4.6項までの中に、52個の要求事項(Shall項目)が含まれています。
 この要求事項はISO9001と同様に全ての業種及び組織に適用できるように作られており、内容が抽象的になっています。
 しかし、ISO9001より要求事項が少なく各組織での自由度が増えており、組織に合わせたシステム作りが重要となっています。


改訂された2015年版では組織の実態に合った成果を目指す規格となっています。

 しかし、環境側面や環境影響のような聞き慣れない言葉が多く組織のシステムの構築は、やはり規格の解釈に時間が掛かることになります。コンサルタントの支援が必要となります。


 この規格の内容を理解することが第一歩です。システム構築はISO9001と、ほぼ同様ですが、ISO14001は継続的改善を要求しておりパフォーマンスの要求はないのですが、実質パフォーマンスの改善が必要になります。
 この継続的改善が多くの企業・組織で進められれば、地球環境への改善が進むことになるでしょう。
 これがISO14001の本来の目的であります。
 
この目的を考慮し組織の著しい環境影響を持つ環境側面を特定し改善目標を決めていくことが、システム構築のポイントになるでしょう。


6. 地球環境問題の一例

(1)温暖化の影響

  現在地球の平均温度は15度と言われています。過去100年の間に0.5度の上昇がありましたが今後100年で3〜5度の上昇があると考えられています。
 これにより南極の氷が溶けだし、約50cmの海水面の上昇が予想されます。
 このことで南太平洋やインド洋の島国はほとんどの国土を失うことになります。
 温暖化の影響はこれだけではなく、あらゆる気象、生態系に大きな影響を及ぼすことでしょう。                               
(かつての氷河期の平均温度は約10度と言われています。)

 この原因は、人類のあらゆる生産活動により起こっています。
 温室効果ガス(二酸化炭素、メタン等)の増加によるものと言われていますが、その根本原因は人類の生活から起因しているのです。

 この対策無しに、22世紀は迎えられないでしょう。

 (2)川の水がなくなる。

  北海道ではあまり問題になっていませんが、人口増加により工業用水・農業用水・生活用水の需要が急増しており、帯水層の補給量を超えた水が消費され世界中で水不足が大きな問題となっています。
 当然この影響は食料問題に発展するものであり注視すべき問題であります。 

  これらは、ほんの一例であり環境問題は全てに複雑に関連しており全体的な対策が打たれなければ真の対策とはなりません。 

 人類一人一人が出来ることから始めなければならない問題であると言えるでしょう。