日本人の胃がん罹患率は高く,現在男性ではすべてのがんの中で1位,女性では
乳がん・大腸がんに次いで3位,男女の合計では2位となっています.胃がんは早期に発見し適切な治療を受ければ90%以上が
治癒しますが,早期胃がんは症状があまりなく検診などで偶然発見されることがほとんどで,自覚症状が出る頃には病気が進行し
ている場合が多く見られます(進行がんの治癒率は50%未満です).
胃カメラは胃のみならず食道,十二指腸も詳細に観察する検査で,食道・胃・十二指腸の病気の診断に必要な検査です.以下のよ
うな症状がある方はぜひ一度胃カメラを受けられることをお勧めします.
・胃の検診(バリウム検査)で異常を指摘された
・胃が痛い
・食欲がない
・食後に胃が張って苦しい,胃が重い感じがする
・ゲップが多い,胃酸が逆流する,食べものが詰まる
なお当院では細径の経鼻内視鏡を導入しておりますので,従来の胃カメラと比べて検査に伴う負担が格段に軽減していますが,ご
希望の方には静脈麻酔を使用して眠っている間,もしくはウトウトしている間に検査を行うことも可能です(無痛
検査).なお
一部の方は鼻腔が狭く鼻からの内視鏡挿入が困難ですので,そのような場合は従来どおり口からの内視鏡検査となります.