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胃・大腸内視鏡センター

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『痔』とは・・

『痔』とは,肛門および肛門周囲の病気の総称です.『日本人の3人に1人は痔で悩んだことがある』といわれるほど身近な病 気のひとつです.
【痔の種類】
痔は大きく3種類に分けられます.
・痔核(いぼ痔)
・裂肛(きれ痔)
・痔ろう(あな痔),肛門周囲膿瘍
また上記以外に,肛門周囲がただれて炎症が起こる『肛門周囲炎』もよく見かけます.

肛門診察について

肛門科の診察は以下のように行います.
1.問診
問診票にご記入いただいた症状をもとに,痛みや出血,不快感,かゆみ,排便状況,妊娠の有無などをお聞きします.
2.肛門診察
診察は図のようにベッド上に左下横向きで行います(穴あきシーツやタオルなどで身体を覆い,個人のプライバシーに極力配 慮しています)
【視診】
目で肛門周囲の状態を観察します.
【触診・指診】
直接患部を触れて痔の状態を確認します.
【肛門鏡・直腸鏡による診察】
器具を使って肛門内の状態を調べます.直腸の炎症やポリープがないかどうかも同時に調べます.
3.診察後に病気と治療についてご説明します.
4.処置が必要な場合は引き続き外来処置を行います.内服薬や外用薬で症状の改善が見込める場合はこれらを処方します.

痔核(いぼ痔)

痔のなかでは男女とも最も多く,全体の半分以上を占めます.
便秘・激しい下痢やいきみの繰り返し,重いものを持ったときなど肛門への負担がかかると肛門周囲の血液の流れが悪くなり,毛 細血管とその周囲の組織が腫れます.肛門の奥が腫れる内痔核と外側が腫れる外痔核が あります.
【内痔核】
通常は痛みがなく排便時に鮮血が出るだけですが,大きく腫れると肛門の外に出てきます(内痔核脱出=脱肛)
脱出がなければ痔軟膏や内服薬,整腸剤などで治療可能ですが,脱出するようになると手術が必要になることがあります.
最近では軽症の内痔核に対しては痔核に直接注射をうって固めてしまう硬化療法も行 われており,術後の痛みが少なく外来で行うこ とも可能なため,手術(痔核切除術)にかわって行われる場合が増えています.
【外痔核】
肛門周囲の毛細血管に血栓(血の塊)が出来て腫れ,痛みを伴います.
痛みがそれほど強くなければ内服薬+痔軟膏で治療可能ですが,痛みが強い場合は局所麻酔をしてから1cmほど切って血栓を取 り除けば数日で痛みと腫れが退きます.

裂肛(きれ痔)

女性に多い痔で,とくに20-40歳代に好発します.
硬い便が出る場合や,下痢便が勢いよく出る場合などに肛門の皮膚が切れて起こります.痛みが強い割りに出血量が少ないのが特 徴です.通常は整腸剤による排便コントロールと痔軟膏で治療可能ですが,慢性化して潰瘍ができてしまうと手術が必要になる場 合があり ます.

痔ろう(あな痔),肛門周囲膿瘍

男性に多い痔で,飲酒やストレスなどによる下痢が原因です.
肛門粘液を分泌する肛門腺に下痢便といっしょに大腸菌が入り込むと炎症が起こり(肛門陰窩炎),周囲に広がって化膿すると膿 瘍(肛門周囲膿瘍)を作ります.膿瘍ができると38-39度の発熱に加えて肛門周囲の腫れ,激しい痛みを伴います.肛門陰窩 炎の段階であれば抗生物質で治療可能ですが,肛門周囲膿瘍になると手術が必要になります.また膿瘍が破れて膿が排出される (=痔ろう)ようになると入院手術が必要になります.

肛門周囲炎・肛門周囲白癬

肛門周囲のかゆみが主な症状です.
肛門周囲は普段から乾燥しにくく,水虫菌などが繁殖しやすい環境にあります.通常は塗り薬で治りますので,肛門周囲のかゆみ や痛みが続く場合は恥ずかしがらずに受診するようにしましょう.