・后(きさき)兄弟・
異星の王子様 18
●汐瑠
「魔法使いに女の子の姿に
変えてもらったシンデレラは、
カボチャの馬車で
お城に向かいました。
城の警備をかいくぐり、
なんとか舞踏会の会場に
辿りつくと、なんと
目の前に、写真で見たあの
美しい王子様がいるでは
ありませんか!
王子様はシンデレラに優しく
微笑みかけると『私と踊って
頂けますか?』と綺麗な手を
差し伸べました」
●汐瑠
「しかし、
魔法が12時までしか
もたない事を思い出した
シンデレラは、舌先三寸で
王子様を庭へ誘い出しました。
そして、王子様の脇腹に
『裏拳脾臓打ち』を
くらわせると、可愛らしい
少女の姿をしたシンデレラに
完全に油断していた王子様は、
突然の攻撃に
もんどりうって倒れました」
●シュリオン
「『裏拳脾臓打ち』なんて、
シンデレラもマニアックな技
だしてきたね」
●汐瑠
「そうだね。脾臓は、
どうしても鍛えられない
急所の一つだからね。
素早く裏拳を打ち込まれたら、
格闘家でも
立っていられないよね」
●汐瑠
「王子様が目を覚ますと、
見知らぬ地下室で、
なんだか見た事もない縛り方を
されていました。
物音に振り返ると、
見覚えのある少年が
近付いてきます。
そう、
それは魔法が解けて本来の姿に
戻ったシンデレラでした。
『君は一体…』
王子様はこの状況に
とても興奮していました。
なぜかと言うと、
王子様はドMだったからです。
実は、王子として周りから
大切に扱われる日常に
飽き飽きしていました。
本当は
乱暴にされたかったのです」
●シュリオン
(縛られた状態で興奮
するなんて、もう真性だね…)
●汐瑠
「こうして
王子様とシンデレラは、
人知れずいつまでも
幸せに暮らしました。
おしまい」
●シュリオン
「なんか無理やりな所も
あったけど…、結局
シンデレラは羊の皮をかぶった
狼で、人を見かけで判断しちゃ
いけないって事を
言いたかったのかな?」
●汐瑠
「そうだね。あと、
自分の性癖を素直に認めて、
それを満足させてくれる人を
見つけた方が
幸せって事かもね」
●シュリオン
「あ〜、そっか〜」
●和也
窓掃除キュッキュ〜♪
和也……。
●シュリオン
「おっ風呂〜おっ風呂〜
フ〜ンフ〜〜ン♪」
サービスショット?
●シュリオン
「僕はやっぱり、
縛られるより縛る方が
楽しそうでいいなぁ〜」
シュリオンは、確実に
Sだと思います。