・后(きさき)兄弟・
異星の王子様 40
●ミッシェル
「シュリオン君、随分
冷静だけど、こういう場面に
慣れてるの?」
僕、ドキドキだよ〜。
●シュリオン
「うん〜…、まあ。
僕のパパとママは、もっと
あからさまだからね。
あの二人のイチャつきなんて
可愛いもんだよ」
●ミッシェル
「ええ〜、すご〜い」
●アーロン
「むこう行って遊ぼうよー…」
(どうでもいいよ。
そんな、けがれた大人の話…)
●シュリオン
「うわ、アーロン、後ろ後ろっ」
●アーロン
「え?なに?
ちなみに『バカが見る』とか
下らない事言ったら、
泣くまで身体中なでまわすよ」
そして、泣いてる顔を
写真に収めて売りさばくよ。
●シュリオン
「!?」
●シュリオン
「ち…違うよ。
ほら、あの人……。
しゅっごい美形」
↑動揺のあまり、かんでる。
●シュリオン
「…なのに、
なんだか残念な体型だよ」
●アーロン
「………可哀想なくらい、
よく肥えているね」
●ミッシェル
「あぁ〜、あの人知ってる。
裸の大将だよ〜」
●シュリオン
(ミッシェル、違うよ……)
●アーロン
「そうそう。よく知ってるねー」
(一生、そう思ってろ)
●シュリオン
「!!」
そうなの!?
違うよ…;
●アーロン
「でも、どうしてみすみす、
あんなになるまで太っちゃっ
たんだろ。途中でヤバイと
思わなかったのかなぁ?
僕は絶対太りたくないね。
太るくらいなら死を選ぶよ。
てゆーか、死ねばいいのに」
●シュリオン
「!!ひどいよ!
ブタだって生きてるんだ!
鳥も虫もみんな生きてる!
ミミズだって、下僕だって、
腹黒だって、みんなみんな
生きているんだ友達なんだ!!
…ってパパが言ってた」
●ミッシェル
(シュリオン君、何気に
『ブタ』って言ったよ……?)
●アーロン
「……じゃあ、
ミッシェルが太ったら
どうする?」
●シュリオン
「ミッシェルはそんな
ヘマはしない」
キッパリ
●アーロン
「………ケッ」
“ヘマ”とか
思ってるんじゃン…。
まあ、
うちの兄も太っているので、
おデブトークはこのくらいで…ヾ
メタボリック気をつけて…。