・后(きさき)兄弟・
異星の王子様 40

ミッシェル
「シュリオン君、随分
冷静だけど、こういう場面に
慣れてるの?」
僕、ドキドキだよ〜。

シュリオン
「うん〜…、まあ。
僕のパパとママは、もっと
あからさまだからね。
あの二人のイチャつきなんて
可愛いもんだよ」
ミッシェル
「ええ〜、すご〜い」
アーロン
「むこう行って遊ぼうよー…」
(どうでもいいよ。
そんな、けがれた大人の話…)

シュリオン
「うわ、アーロン、後ろ後ろっ」

アーロン
「え?なに?
ちなみに『バカが見る』とか
下らない事言ったら、
泣くまで身体中なでまわすよ」
そして、泣いてる顔を
写真に収めて売りさばくよ。

シュリオン
「!?」

シュリオン
「ち…違うよ。
ほら、あの人……。
しゅっごい美形」
↑動揺のあまり、かんでる。

シュリオン
「…なのに、
なんだか残念な体型だよ」
アーロン
「………可哀想なくらい、
よく肥えているね」
ミッシェル
「あぁ〜、あの人知ってる。
裸の大将だよ〜」
シュリオン
(ミッシェル、違うよ……)
アーロン
「そうそう。よく知ってるねー」
(一生、そう思ってろ)
シュリオン
「!!」
そうなの!?

違うよ…;

アーロン
「でも、どうしてみすみす、
あんなになるまで太っちゃっ
たんだろ。途中でヤバイと
思わなかったのかなぁ?
僕は絶対太りたくないね。
太るくらいなら死を選ぶよ。
てゆーか、死ねばいいのに」

シュリオン
「!!ひどいよ!
ブタだって生きてるんだ!
鳥も虫もみんな生きてる!
ミミズだって、下僕だって、
腹黒だって、みんなみんな
生きているんだ友達なんだ!!
…ってパパが言ってた」
ミッシェル
(シュリオン君、何気に
『ブタ』って言ったよ……?)
アーロン
「……じゃあ、
ミッシェルが太ったら
どうする?」
シュリオン
「ミッシェルはそんな
ヘマはしない」
キッパリ
アーロン
「………ケッ」
“ヘマ”とか
思ってるんじゃン…。

まあ、
うちの兄も太っているので、
おデブトークはこのくらいで…ヾ
メタボリック気をつけて…。

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