●依頼No.12 依頼者:亜希子さん

高階良子身寄りのない少女の話について

 依頼No.9の忠津作品と共にずっと気になっている作品があります。高階良子の作品であらすじはこんな感じです。ある身寄りの無い少女が男性にひきとられていきます。その青年の家はなかなかの名家で家族はその少女の素性について怪しんでおり、反応を見るためにパーティを開いてその席でコーヒーをかけたりします。その着替えを手伝った女中頭(?)が、彼女が(実はボーッとしていただけなのだけど)着替えをなすがままにやらせていたために「あれはやんごとなき家で育っている。公家にお仕えした事のある私にはわかる!」と勝手に誤解します。さらに蘭についてに薀蓄をとうとうと述べたりしたために、周囲の彼女を見る目がかわる…。と、ここまでは憶えているのですが、肝心のオチとタイトルが全く思い出せません。ご存知の方ぜひ教えて下さい!

●例によって私が聞き書きしているので、ディテールについては違っているところがあるかも…。(めぐみ・99/4/10)

●『むらさき神話』秋田書店だと思います。(手元にないので確認できず)人里離れて育った少女が祖父母の死でひとりぽっちとなり、名刺をもらったことがあった男性を頼ってそこで生活することになる。その男性(大金持ち)には金目当てで結婚したい女性たちがむらがっている。少女と男性が一緒に住んでることを誤解したその女性たちに冗談で「彼女は僕のフィアンセ」と紹介した。パーティーでその正体(お嬢様じゃない田舎者)をあばこうと…(ここは書いてある通り)。彼女は人と生活したことがなかったから羞恥心というのがなかったんですね。俗世間を知らない本当の公家のお嬢様と同じ。ラストは上のパーティーのことを知った男性が「おもしろいゲームだった」とか言ったのを主人公の少女がきいてしまい、ショックを受けて田舎に帰って、それを追いかけた男性をハッピーエンドです。

 同じく『むらさき神話』に収録されている短編『天使の胎内』は『むらさき神話』と同じテーマの…俗世間から隔離されて育った天上人のような少女を描いた作品です。こちらもどうぞ。(まりさん・99/4/12)

※まりさん、ありがとうございました!(めぐみ・99/4/12)