●依頼No.15 依頼者:トテさん

西谷祥子の「別冊ST」掲載作品について

西谷祥子の「週刊セブンティーン」時代の作品についてなのですが、単行本化されているのは『飛んでいく雲』だけなのでしょうか?セブンティーンコミックスにこの題名の本があるとの情報は見たのですが、詳しい内容までは判りません。同時に見た情報には『わが魂の清ければ』とか『メグよあなたの為に』などは未だ単行本未収録作品となっていたのですが、詳しい情報をご存知の方がいらっしゃいましたらお教え下さい。宜しくお願いいたします。

●あれ、『花びら日記』も『お元気ですか?』も、単行本化された「週刊セブンティーン」連載作品ですが…?(島本さん99/5/6)

●『いとこ同盟』も「週刊ST」みたいですね。『麦笛の聞こえる町』は…「月刊」の方かしら?(めぐみ99/5/6)

●前回、「週刊セブンティーン」時代の作品という事で依頼いたしましたが、正しくは「別冊セブンティーン」掲載作品という事で依頼し直させていただきます。

問題の要点は

1.単行本『飛んでゆく雲』に収録されている作品の詳細は?

2.これ以外に「別冊セブンティーン」掲載作品で単行本化されている作品はあるのか?という事です。

小生が切り抜きで持っている作品はバラバラになっているのでいずれも掲載年月日は推定なのですが70〜72年頃の作品です。

『ちょっぴりHな物語』(49P)70年9月号(女子大生リリーのアラビアハレムでのドタバタラブコメディ)

『わるい娘たち』(60P)70年10月号(お金持ち女子高生のちょっぴり背伸びした青春ラブコメディ)

『かれっじ・ブルース』(53P)70年11月号(学園紛争に巻き込まれた高校生達の青春群像)

『飛んでゆく雲』(202P)71年2月号・3月号(源義平の遺児をめぐる源平合戦の歴史ロマン)

『ぼくたちのバラード』(61P)71年6月号(心に傷を持つ二人ロザリーとフランセの愛って何?という話)

『わが魂の清ければ』(101P)71年9月号(外国航路の船長一家がたどる戦争歴史ロマン)

『チャームポイントをひっぺがせ!』(61P)71年10月号(幼なじみの俊一と郁子のドタバタラブコメディ)

『メグよあなたのために』(61P)72年2月号(定時制高校生絹子とアルバイト先の金持ち一家との心の交流話)

以上です。何か情報をお持ちの方はご一報下さい。よろしく。(トテさん99/5/9)

●私が持っている西谷祥子のコミックスの中では、『今日子の恋歌』(全1巻・1976年6月号〜7月号)、『サラダっ娘』(全5巻・1977年5月号〜1978年3月号)とそれに収録されていた『宇宙600年』(1970年7月号)が「別冊ST」掲載の作品みたいですね。それから『お元気ですか?』に収録されている『高校時代』(1970年3月号)や『ミディアムの研究』(1970年4月号)も。コミックスに掲載誌等の記載がなかったり、同時収録に関しては全部はチェックしていなかったりなので、まだあるような気もしますが。(めぐみ99/5/9)

●『今日子の恋歌』『サラダっ娘』は、単行本の記載を信じるならば、「別冊」でなくて「月刊セブンティーン」ですよぉ。(ついでに、『今日子の恋歌』は全2巻ね)「別冊セブンティーン」掲載作品というと、『花びら日記』第3巻に収録されている『カレーライスの味』(1969年12月号、64P)がそうですね。あと私は持ってないですが『奈々子の青春』第2巻の『けんか買います!』(1970年8月号)もそうらしいです。(島本さん99/5/9)

●そうか!「月セ」じゃないんですね(汗)。そこら辺うといので恥ずかしながら聞いちゃいますが、「別冊セブンティーン」ってどういう位置付けなんでしょう?「マーガレット」で言うと「デラマ」みたいな感じ?それとも「別冊ST」が「月セ」になったとか??教えて下さいm(_ _)m。(めぐみ99/5/9)

●「別冊セブンティーン」と「月刊セブンティーン」の違いは、よくわからないです。どなたか、ご存知ありませんか?(島本さん99/5/9)

●「別冊セブンティーン」という雑誌の性格についてですが、あくまでも当時の個人的記憶によるイメージで言えば、「週刊ST」で連載していた作品の総集編を載せる為に存在していた、というのが第一義であった様な気がします。だいたい毎号の構成としては、巻頭か巻末にどーんと(100P以上)総集編が入り、中に3・4本の読み切り中長編(40P以上)とちょこっと芸能かファッション関係の記事があると言った内容で、マンガをじっくり読みたい高校生向けとの印象でした。実は小生の持っている西谷作品は、水野英子の『ファイアー』総集編の為に出来た副産物だったというのが真相なのですが、この読み切り長編が結構くせ者で、作家個人の自由がある程度効くページだったらしく、当時の人気作家の力作・秀作揃いだったようです。こんな訳で、「別冊ST」での一連の作品における西谷祥子という作家の力量を高く買っている小生としては「ラブコメ」の一言で片づけられ勝ちな彼女が可哀相でならないのです。ましてや、そのほとんどの作品が単行本未収録と知った今はその思いを強くしています。(トテさん99/5/12)

●はじめまして.新潟の斎藤いつき と申します。6/22にめぐみさんのHPをはじめて拝見しました.西谷祥子さんの作品にこだわっている方々がいらっしゃることに感激しました.公開捜査依頼を見ましたので手持ちの情報をお知らせします.

★単行本『飛んでゆく雲』はSTコミックス版も漫画文庫版も持っていますが,残念なことに共に表題作のみしか載っていません.西谷さんのコミックスは短編が入っていると大きなおまけみたいで,とてもうれしいんですけどね.

★別冊STの作品でコミックスに収載されているのは70年6月号の短編『僕は風船』がサンコミックス『四人姉妹』2巻に、74年7月号の『婚約してます』が『今日子の恋歌』1巻に、76年1月号の『銀ねこやなぎのゆれる頃』が『今日子の恋歌』2巻にそれぞれ収載されています。コミックスに載っている「別ST」作品は皆さんが挙げられたもの以外はこれだけのようです。

★私が持っているデータでは,「別冊ST」は<S44年創刊><途中、「月刊ST」に改名><S61年廃刊>とあります.途中改名したわけですが,S49年中(74年)までには改名したようです.山岸涼子さんの作品に74年「月刊ST」収載と記述されているものがありますから。

情報は以上ですが、トテさんのおっしゃるとおり西谷さんはラブコメを始めた作家という評価だけでは可哀相だと思います.大仰に聞こえるかも知れませんが「少女漫画・中興の祖」または「24年組に代表される少女漫画黄金時代の魁」というほどの位置付けが,実は適切な高く再評価されるべき作家さんだと思うのです.西谷さんの短編群は傑作のオンパレードだったと思います.私の記憶にありありと残っているのに題名も掲載誌も不明という西谷作品は数多いのです.実に残念で悔しいことですが未収載の作品のなんと多いことか.題名がわかっていても読み返すことがまず不可能に近い作品も数多いのです。『かざはな』『わたぼうし』『フランソワ−ズの時間』『おしゃべりな姫子』『不良少女』『クーニャン泣いた』エトセトラ・エトセトラ。自分が西谷作品に、いかに深く影響を受けていたか,やっと気づいたのが6.7年前です(笑)その時ほとんど手元になかったコミックスをふたたび集め始めて今やっと80冊。さらに探索を続けていこうと思っています。実は5月末に購入したばかりのパソコン初心者なのですが、どうやら使いこなせそうなので、いずれ西谷祥子さんの個人的ファンクラブと銘打って画像付きの(模写ですけど)HPを立ち上げたいと思っています。(齋藤いつきさん99/6/28)

●>斎藤いつき様:詳細にして明解な情報をお知らせいただきありがとうございます。西谷作品論についてはまた後日カキコさせていただくとして、取り急ぎお礼旁々西谷作品リストを持っているHPとして京さんの所とバナナ忍者堂さんの所を紹介しておきます。いずれのHPにもここからやの@ビッグローブさん経由でリンク出来ます。いつきさんのHPの準備の為にも覗いてみたらよいでしょう。(トテさん99/6/29)  

●掲示板への書込みは初めてですが、ときどき見にきています。「教えて!この作品」で「西谷祥子別冊ST作品について」についていろいろな情報が寄せられてますが、私のところで「西谷祥子作品リスト」を作りはじめているので、参考になるかもしれません。(バナナ忍者さん99/6/29) 

●あ、それと、私の持っている本のみになりますが、西谷祥子さんのコミックスとその収録作品を、私のページでリストにして紹介しています。発行順になっているところがまあ、存在意義というかなんというか…(笑

もっと熱心な西谷ファンの皆様が、完璧なリストを作って下さる事でしょう。(下ろすのも労力が勿体ないので、ほっときます(笑(京さん99/7/4)

●以前、私があげた作品は読み返しほとんど不可能かとおもわれますが、可能なものも数多くありそうです。『行ってしまった小鳥』(デラマ´70春の号)は3年前、20数年ぶりに早稲田の現代マンガ図書館で読み返したものです。時間がなく多くは読めませんでしたが、70年以降は雑誌も比較的充実していたと思います。ですから『エレクトラ』あたりは、読むことが可能なのではないかと思うのです。ただ、年代の古い本は会員にならないと閲覧が出来ないシステムなのです。現在はどうなっているかなあ。3年前は年会費6000円を払って一年間だけ会員になりました。また、行きたいです。行ったときは『エレクトラ』など読み倒しつつデータ−を目いっぱい取りこんで来たいと思っています。(斎藤いつきさん99/7/23)

●で、「別冊セブンティーン」と「月刊セブンティーン」について。

「月刊セブンティーン」は「別冊セブンティーン」が改題された物です。「別冊セブンティーン1969年12月号〜1973年5月号まで、「月刊セブンティーン」は1973年6月号〜1986年12月号までです。国会図書館の検索で調べました。(京さん99/8/4)