●依頼No.20 依頼者:トテさん

太刀掛秀子のコミックス未収録作品について

土曜日に近所の古書店で太刀掛秀子『ふたつのうた時計』《集英社文庫》を入手。表題作の『ふたつのうた時計』他、数編未読のものがあった為。と云うことは、「りぼん」MC未収録ですよネ?おかげで今週は太刀掛秀子週間になってしまいました。ちなみに先週は三原順週間だったけど。フツーの恋、ストレートな乙女心を描かせたら太刀掛さんの右に出る人はいません。『ふたつのうた時計』におけるヒロインの心理描写などは円熟の極みでした。と言う訳で本題。

>えいこ様 : 貴女様をでこタンフリークとみこんでお尋ね致します。太刀掛秀子の単行本未収録作品はあと何本くらいあるのでしょうか?ご存知でしたら題名も併せてお教え下さい。よろしくお願いします。

※子供の頃には乙女チックマンガの代表格、という印象があったのですが、今読むとかわいいだけじゃなくて設定にきちんと重い部分も盛りこんであることに驚かされています。子供の目で読んでいた他の先生の作品も今読むと違う感慨がありそうだなぁ。えいこさんのカキコ私も楽しみにしてま〜す!(めぐみ99/6/3)

●昨日『ふたつのうた時計』がりぼんMC未収録みたいな事を書いてしまいましたが、本日『ポポ先生がんばる!』前・後編を読んだら、前編の後ろに収録されていました。小生が忘れていただけで、どうもごめんなさい。しかし、文庫本収録の『吉住くんのこと』はりぼんMCにはありませんでした。めぐみさんの指摘にもあるとうり、太刀掛作品にはテーマの重さもしかりですが、最も良い所はストーリー構成に破綻がない点だと思います。伏線の張り方、登場人物の行動の自然さ、等が他の作家との格の違いでしょう。(トテさん99/6/4)

●太刀掛先生は大好きです。太刀掛先生の作品は、感動ものよりも、何かほっとさせてくれるもの(癒し効果?)みたいなものがあるのが好きで、疲れたときとか自分が嫌になったときに読みます。ストーリーはもちろん、あの流動感溢れる絵と重層なコマ割りで、マンガにどっぷりいけるんです。太刀掛先生のコマの迫力って独特だと思います。(夏目房ノ介さんは典型的な少女マンガのコマ構成として例に挙げていらっしゃいましたが、あれだけ自在でキャラの心情に即したコマ割りを描ける人もそういないと思います)私はHPを準備中なのですが(現在、資格試験勉強のため作業休止中…)太刀掛先生のファンページも作成予定。実は単行本未収録作品の文庫化の署名を集めたいんです。(※えいこさんは現在「また会う約束」という「りぼん」HPを作っています。太刀掛先生のファンページもその中にあります)

あと、単行本未収録作品に『でこたんの子育て便り』(「ママンガ」連載)というエッセイマンガがありますが、1996年9月号〜97年12月98年1月合併号までの全16回の連載だったそうです。私は読んでませんので詳しいことはわかりません。(たった数ページでも、国会図書館で16回冊、借りてコピーって気が遠くなる。頑張るつもりですが…)

うらら・恋予報』『星聖夜』は「りぼん」で、『ほっぺにチュ!』(カラー)、『セプテンバー・バレンタイン』、『たったひとつの季節』はコピーにて所有しています。未収録作品のオススメは『星聖夜』(太刀掛先生の引退作品)。大晦日に『星聖夜』を読み返すことが、私が10年以上続けている日課です。『星聖夜』は『ひとつの花もきみに』系のそう明るくもないオトナ向けの話です。掲載時、私は小3だったのによくこんな作品を理解できたと思います。『星聖夜』がなければ、私は太刀掛先生をこんなに好きにならなかったと思います。初めて泣いたマンガだと記憶しています。です。少女の頃の感性って我ながらすごいかもと思います。女の子って難しい話もわかってはないのかもしれないですけど、感じているんですよね。今はその時より感性が低下しているかもしれません…

>めぐみさん: 「今読むとかわいいだけじゃなくて設定にきちんと重い部分も盛りこんである」←私が初めて読んだ太刀掛先生の作品は『秋への小径』だったので、「むふっ」とかいう感じの『なっちゃんの初恋』にあったような好きな人のためにクッキーなど手作りの何かをプレゼントするというイメージは今よりも逆になかったです。始めて買った太刀掛先生の単行本は『秋への小径』、次は『ひとつの花もきみに』でしたし…。(えいこさん99/6/6)

●リアルタイムでは『PM3:15ラブポエム』とか『なっちゃんの初恋』でした。それで大人になってから改めてコミックスで通して『花ぶらんこゆれて…』を読んで、「おお!」と思って上記のコメントとあいなりました。「りぼん」はいとこの家に遊びに行ったときにまとめ読み…が子供の頃の習慣だったので、まだまだ(私にとって)未読の太刀掛作品も多いはず。これからゆっくり読んでいきたいなと思っています。準備中だというえいこさんのHP、UPしたらここでも宣伝して行ってね。楽しみにしてます!!(めぐみ99/6/6)

●私も『PM3:15ラブポエム』『ミルキーウェイ』あたりの頃読んでて太刀掛先生は好きでした。その後の作品はあまり知らないんですけど。HPの開設私も楽しみにしています。(トーコさん99/6/7)

●太刀掛作品……好きでした。「りぼん」で呼んだのは『花ぶらんこゆれて』『ポポ先生がんばる』『まりのきみの声が』です。『花ぶらんこ』はお母さんがとっても恐かった。子供だったので母親が違うっていうのがわからなくってかわいそうでした。今読むときっと違った視点になるんだろうな。なんだかあったかい絵柄で大好きでした。(ゆうふうさん99/6/7)

●太刀掛先生のは集英社文庫コミック版で6冊出ているので、是非。感動間違いなしです!あと最低でも1冊(未収録作品&『風がはこぶだろう』)とかで文庫にしていただけるといいのですけど。(えいこさん99/6/8)

●>えいこ様 : ご教授いただきありがとうございました。HPが立ち上がったら早速にでもおじゃまして署名させていただきます。残りの作品の文庫化を切に望んでやみません。小生が太刀掛作品に出会ったのはもう20年以上も前に当時中学生だった甥の部屋に転がっていた「りぼん」の『雨の降る日はそばにいて』でした。甥はGFの勧めで読んでいたらしいのですが、ともかくその時もういい歳(15才差)だった小生にも何かふるえるものを心に残してくれた作品で、単行本も初めて買った少女マンガとして、本棚の隅っこに一冊だけ置かれていました。それから10数年、結婚し、娘も生まれ、ある日家族で立ち寄った近くの古本屋。太刀掛秀子という懐かしい名前に手に取った一冊は『ひとつの花もきみに』、見つけた作品は『6月のシロフォン』。これはもう購入せずに帰ることは出来ませんでした。その後、りぼんMCの全作品を集めるのに2年とはかかりませんでした。小生にとって太刀掛秀子という作家は最も心の琴線に触れてくる作品群を描く特別な存在です。HP楽しみにしています。ではまた。 (トテさん99/6/8)

●いやー、太刀掛秀子さんの作品読んでました。太刀掛さんは、初めて「りぼん漫画大賞・入選」を取った人じゃなかったっけ?確か「第6回」ぐらいで…。一条ゆかりさんとかでも「準入選」だったような…。私は絵も真似て描いてました。ファンレターも書いた。『花ぶらんこゆれて…』のファンコーナーも送った。全プレがあった時に、事前にサンプル(?)が手紙を出した分だけ送られて来た。その全プレの際に集英社のCM(ズームイン朝!の途中にあるヤツ)で少女と一緒に出演していたのを覚えてる人いる?原っぱで土管の上に座ってたような……(記憶不鮮明)ファンタジーメルヘン(絵本)の「青い鳥」も少ないバイト代から購入したなぁうーん。なつかしい……(涙)(イナバさん99/6/9)

●>太刀掛ファンはホントに多いんですね。 → 嬉しいことです。太刀掛先生のファンは濃くて「フリーク」「マニア」レベルが多い気がします。(情報がすぐに手に入るから)

>支持の多い作品を積極的に知りたい → 文庫に挟まっているアンケートには必ず書いています。SGCが以前刊行されたときにも、同じようなお願いを出しています。もう、10年近く願い続けているのか。かなうといいな〜『吉住くんのこと』がありましたし。「りぼん」だから幼いときに読んでいて記憶がうすれているから大変そう。(『星聖夜』を覚えている人がネット初めて2年弱になるのに、たった2人…)単行本未収録作品ってほんとに困る。人に薦められないのでどうしようもないです。

>絵本関係 → マンガ家の方の絵本は画集に比べて入手困難ですね。『青い鳥』は本当に苦労しました。(カウカウ大臣さんにおゆずりしていただいた)『青い鳥』は素晴らしい絵本です。持っているだけで幸せになれる本ってそうないです。これから一生このレベルはないと思われる最強の探求本でした。(えいこさん99/6/16)

●えいこさん>「伊勢さん」キャラ。懐かしいです。

これは「南こうせつとかぐや姫」「風」の伊勢正三さんから名付けたのでしょうかねぇ。でこタンは彼らの大ファンだったし。CMのエピソードは当時「りぼん」ででこタン自らイラスト入りで報告してたのを思い出しました。めっちゃんこ風が強かったとか……。全プレの品はビニール製のティッシュ・ケース(紺色)とティッシュ。もちろんでこタンのイラスト入り。もったいなくて鼻はかめないよぉ。あとハンカチも付いてた気がする。(たぶん絵に描けるよ。)試作品(サンプル)っていう表現はマズかったな。先行プレゼントですね。全プレは、この頃には「りぼん」では、かなり実績ありました。(私が初めて応募したのは陸奥A子さんのソーイングセットです。)『花ぶらんこ』ファン・コーナーは単独にあったんですよ。他には一条ゆかりさんの『砂の城』もファン・コーナーが単独でありました。瀬戸みのりさんも読んでました。ストーリー展開は似てないですけどね。私って、どーでもいい事をよく覚えているんですよ。これがマニアって事?(イナバさん99/6/17)