●依頼No.41 依頼者:Yukariさん

里中満智子・マンガ家志望の女の子の話について

 マンガ家志望の女の子がアシスタントをしています。周りが次々とデビューしてしまい、焦りを感じますが、アシ仲間の左門豊作みたいな男の子に「蓄積がないままに焦ってデビューしても続かない。ゆっくりやればいい」と言われて安心する…という話が里中満智子さんの作品にあったと思います。ディテールは憶えているのですが、肝心のタイトルがわかりません。タイトルとコミックス化の有無(巻数、出版社等)などなど情報よろしくお願いします!

●多分、なかよしに連載(昭和45年8月号〜昭和46年3月号)していた『コミック天使』ではないかと思います。細かい内容については、掲載誌を所持しておりませんので、わかりません。コミックス化もわかりません。(Yoshiki Oharaさん・99/9/13)

●大臣も依頼bS1は『コミック天使』だと思いましたが、未読ですので何とも言えません・・・。ただ、『コミック天使』だとしたら、以下の事がわかります。

連載は『なかよし』昭和45年8月号〜昭和46年3月号

単行本化は講談社旧KCフレンドシリーズから全2巻で出ています。

なかよしなのに何故フレンドシリーズか、旧KC(たまたまみんなそう呼んでるのですが・・・)とは何か?詳細はまりさんのHPを参照してください。

542『コミック天使』1 里中満智子

546『コミック天使』 2 里中満智子

番号はシリーズの通し番号ですが、なかなか見かけません。実は大臣も密かに探求しております。以前Westriverさんとこでトムさんが探求に出され、無事GETされたことがありました。(カウカウ大臣さん・99/9/14)

●里中満智子『コミック天使』全2巻  講談社の旧KCで出版されてました。実物は見たことさえないので、詳細不明。(バナナ忍者さん・99/9/14)

●はじめておじゃまします。里中満智子「コミック天使」全2巻、持ってます(というか、見つけていただきました)。旧KCで、1巻が1971年11月発行です。詳細はご自身がよく憶えていらっしゃるようで、特に追加はいらないかと。主人公が こんな話を書きたいの〜 と、いろいろなプロットを話していて、プロットがもったいなくないのかー!って思いました。(トムさん・99/9/14)

●公開捜査が終了した『コミック天使』ですが、あらすじをかいてみましたので、ご参考になればと思い、メールしました。もしかして、めっちゃ長い?

朝木まんがは、マンガ家の娘。父親は昔は売れていたが、時代遅れで売れなくなり、そんな父親についていけない母親は家を出る。父のもとに残った まんが は、中学卒業後、新進マンガ家の水上譲のアシスタントとなる。中学の同級生で美人の北小路ルミもマンガ家をめざし、由美はるえのアシスタントとなる。北小路ルミはたちまちデビューを果たし、まんがはあせる。しかし、同じアシスタントの石川六ェ門は絵がとてもうまいが、早くデビューすることがえらいわけではなく、実力をつけるのが先というのを聞いて、自分を取り戻す。

ハンサムな水上譲にまんがは憧れを抱くが、プレイボーイなところが欠点。付き合っているひとりは、マンガ家の阿部マリア。ある日、出版社の社長令嬢との約束を優先させた水上に絶望した阿部マリアは自殺してしまう。しかし葬式にも来ない水上。水上譲に失望したまんがはアシスタントを止める。まんが は勉強を続けようと思っていたが、由美はるえに、勉強を終えたから漫画家になれるわけではなく一生勉強であると諭され、デビューを目指すようアドバイスをうけ、『赤いバラの恋』を描いて持ち込んだ。『赤いバラの恋』が採用となり、過労で入院している父に喜んで報告する。父は、これからの道のほうが険しいことを覚悟するよう言う。一方、水上譲は密かに阿部マリアのことで苦しみ、自分に自信をなくしてしまい、失踪していた。

デビュー作は、あまり受けなかった。一方、北小路ルミは人気者となっており、すっかり大物きどり。自信をなくしかけるまんがだが、一通のファンレターがまんがを救う。2作目の『ミレーヌの森』は初の締切がある作品。苦しんでいるところに、石川六ェ門が手伝いに来てくれて完成。

3作目は『下町の天使』。地味な作品で、編集者は北小路のような華やかさが欲しいというが、編集長はまんがの個性を評価していた。石川六ェ門がいよいよデビュー。デビュー作をもって、ヒッピーのような生活をしていた水上のもとに行く。まんがへのファンレターは水上譲ではなく石川六ェ門が出したものだった。

ある日、阿部マリアの墓参りに行くと、水上譲がおり、マリアを愛していたこと、もう一度頑張ることを、ひとり報告していた。その様子をみた まんが と石川六ェ門は安心する。あたたかさと夢にあふれた作品をおごりたかぶることなく描いていこうと誓うまんが だった。(トムさん・99/10/11)