●依頼No.221 依頼者:TUNさん

「週マ」掲載・沖縄を舞台にした戦争ものについて

今日は沖縄慰霊の日。毎年この日になるとマーガレット系で30年程前に読んだ沖縄戦の漫画を思い出します。それは、ヒメユリ学徒か従軍看護婦が沖縄の洞窟に追い詰められて発狂し焼夷弾か照明弾をホタルと間違え「あ、ホタル、ホタルきれいね」と呟きながらふらふらと出て行く……というシーンがあったのです。鈴原研一郎先生か吉森みきを先生か木内千鶴子先生の作ではないかと思います。30年間脳裏を離れないこの漫画の作者、タイトル、詳しい内容等ご存知の方、是非お教えくださいませ。

● 未確認情報で申し訳ないのですが、鈴原研一郎さんの作品に「ひめゆり部隊」を題材にしたものがあったという情報があります。タイトルは、『ああひめゆりの塔』かもしれません。(これまた未確認です)。少しでも参考になるとよいのですが(間違ってたらごめんなさい)。(tokiさん・01/06/27)

●tokiさま、ご情報ありがとうございました。実は『ひめゆりの塔』は読んだことがあるのを覚えているので違うと思うのです。たしか、廃止が決まった宝塚に見送られて出撃する話では、、、、、。これもうろ覚えですが。引き続きのご情報お待ちしております。(TUNさん・01/06/27)

●(tokiさん・01/06/27)沖縄を題材とした作品としては、次のようなものもあります。題名だけで、内容は分からないのですが、ご参考になれば幸いです。

吉森みきを『ああ沖縄はうたう!』(週刊マーガレット1969年31号)
木内千鶴子『ああ沖縄!!』(別冊マーガレット1972年8月号)

●木内先生の『ああ沖縄!』には残念ながらTUNさんのおっしゃるようなシーンは登場しません。戦時中の沖縄を舞台に、戦争の悲惨さを描いた作品です。前編は心を寄せ合っていた青年がその身を犠牲にして敵戦車をくいとめてくれたので、一命をとりとめた少女の物語です。後編では返還後の沖縄が舞台となり、その少女の娘が主人公となるのです。私も幼い頃に読んだ戦争ものは時々ふと思い出したりします。この『ああ沖縄』もそのひとつ。木内克弥さんのご好意でこの作品を久々に読むことが出来てとっても幸せでした。木内さんは木内千鶴子先生の息子さんで、HPで木内作品を公開していますよ。(めぐみ・01/06/29)

●吉森みきを『ああ沖縄はうたう!』この話は、短編ではないので正確にはお伝えできませんがその当時の沖縄(1969年)いわゆる外地での日本人のアメリカ兵との関係における苦しみをえがいたもので戦争が主体の話ではありません。もちろん回想場面として、ひめゆり部隊の話をするお年寄りとかはいるのですが… (あねさま・01/06/29)

●tokiさま、再度のご情報ありがとうございました。早速両方のサイトも見てみましたが、確信が持てませんでした。あねさま、めぐみさんもご情報ありがとうございました。70年前後はいわゆる安保沖縄闘争がさかんで沖縄を舞台とした漫画が多い中で、一番印象に残っているのに作者、タイトルが分からないのが哀しいです。大島先生が「週マ」で連載していた『戦争は終わった』も最後の舞台は確か沖縄でしたよね。鈴原先生の戦争モノはちょっと賛美っぽくって好きではありませんでした。「ホタル、、、、」は、戦争の狂気を衝撃的に描いていて強烈でした。ネームの強烈さから木内先生だと思い実はめぐみさまご紹介の木内先生のサイトでもお尋ねしたのですが「タイトルが分からない」とのお答えでした。『木内作品ではない』と断定されたわけではないので木内先生の可能性も捨てきれず、こちらさまでお尋ねした次第です。吉森先生や木内先生の沖縄モノをご存知の方がいらして嬉しいです。引き続きのご情報、お待ちしております。(TUNさん・01/06/29)

●皆様のレスを読んでいるうちにだんだん記憶がよみがえってきて「吉森みき男」先生で固まって来たので、思い切って先生ご自身が作られているホームページの掲示板でお尋ねしたところ翌日にはお返事がいただけました。感激です。実は先生の少女誌時代のペンネーム「吉森みきを」で検索したので、なかなか公式ページを見つけられませんでした。古いやつですみません。タイトルは分かりませんが先生の作品のようです。先生は1942年生まれで、うっすらと戦争の記憶があるため、甘さを排した戦争マンガを描かれたのだそうです。問題作、衝撃作が多かったのにご本人は少女誌時代の作品を『自分勝手だった』と考えられ、学年誌も含めて106タイトルも作品がありながらリストを公表されてないのが残念です。Tokiさん、あねさま、めぐみさまありがとうございました。おかげさまで30年来のもやもやが解決いたしましたし、吉森先生が想像とおりの誠実な方だったので、感激いたしました。下、吉森先生のサイトです。少女誌、少年誌、学年誌にまたがって35年もマンガを描かれているだけに、面白いウラ話満載です。(TUNさん・01/07/01)

●もう解決しているようですが・・・鈴原先生の沖縄戦を描いた作品は『炎の珊瑚礁』というのがありますが、ホタルのエピソードは見当たらないようです。ぴったり1971年の作品ですが。吉森みきを先生といえばアニメ化で有名になった野坂昭如原作の『ほたるの墓』がありますね。その中に実際に夜寝転んでホタルを見ながら「きれいね」「ああ、夜の空襲の時みたいだ」というくだりがあります。しかしこれは1969年「りぼん」付録の作品です。当時のいろいろなまんが作品に同様のエピソードが使用された可能性もあるのではないかな?(カウカウ大臣さん・01/08/06)