●依頼No.248 依頼者:律さん

山岸涼子・流浪の少女が主人公の話について

キーワードは「リラ」か「 イタリア」(?)で、 雑誌は「りぼん」です。流浪の少女が主人公でかわいそうなお話だったと思います。どなたかご記憶の方 教えてください。

山岸凉子作品だとすると『ラグリマ』でしょうか。1970年「りぼんコミック」9月号掲載で、表題となった単行本がりぼんマスコットコミックスと花とゆめコミックスから出ていた他、角川書店の山岸凉子全集『レフトアンドライト』にも収録されていました。遠くに売られた少女マリアが、女中として働く→そこでちょっとした幸福を夢見る→その夢に破れてそこを後にする、を繰り返して最後に寂しく死んでしまう話です。「ラグリマ」とはスペイン語で「涙」のことだと作中で説明されています(「ラクリマ・クリスティ」の「ラクリマ」と同じですな)。(島本さん01/07/29)

●『ラグリマ』!!!ああーそんなタイトルでした。ちなみにイタリア及びリラってのは全然関係なかったですね。スペインならまだしも……。島本さんありがとうございます。(律さん01/07/30)

●もう情報は不要かとおもいますが、あれは忘れられない物語す。

始まりは、「マリア、彼女は5歳のとき売られてしまったのです…。」だったと 思います。私は今41歳ですが、10歳くらいに読んだと記憶しています。本当に胸 に迫るものがあって、現在に至ってもあの物語の悲しさが蘇ってきます。最後は結核 に侵されていたマリアが可愛がっていた野良犬を助けようとして馬車に轢かれてしま い、その後、屋根裏部屋で誰にも看取られず死んでしまうのでした。

でも、たったひとつの救いは死の直前に儚くも幸せだったかすかな記憶が彼女の脳裏 に浮かんでくる場面があったことでした。

私にとって性格形成にまで影響を及ぼした作品です。西城さん03/09/02)                 

●ありがとうございます。今、42歳ですが私もずっとこの作品を探しつづけていました。このラグリマは幼い頃強烈に心に残っていて忘れる事が出来ず、いろんな所にあらすじを送っては情報を集めてきましたが山岸さんはわかっても本を手に入れる事は未だに出来ていません。その当時、幼いながらも何度も読み返し、大泣きしたことを今でも鮮明に記憶していています。やはりいい作品はいつまでたっても心にありますよね。同じ様に思ってくれてる人がいて嬉しいです。(takasi fujiwaraさん・04/01/30)